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シニアツアー

【日本シニアオープン/前日】公式戦・歴代チャンピオンとして迎え入れられた寺西

2021年09月15日

 「第31回日本シニアオープンゴルフ選手権」(JGA主催)が15日から4日間、山梨県にあるシャトレーゼヴィンテージゴルフ倶楽部(6,465yard/Par71)で開催される。本大会は賞金総額8000万円、優勝賞金1600万円と賞金ランクを左右する公式戦。プロ116名、アマチュア10名が出場。大会連覇を狙う寺西明(55)をはじめ、高橋勝成(71)、倉本昌弘(66)、室田淳(66)の歴代チャンピオンに加え、谷口徹(53)、丸山大輔(50)、宮瀬博文(50)という若手シニアも参戦。日本タイトルを狙った熟練の技が繰り広げられる。

 「やっとね、シニアオープンに優勝したんだっていう実感が湧いてきたんです…。会場に到着して、チャンピオンとして迎え入れてくれて…。日本タイトルの重みを改めて味わっています」。2020年大会覇者の寺西明は、大会前日の練習ラウンドを終え、汗をぬぐいながらインタビューに応じた。

 「今回で6回目の出場となりますけれど、チャンピオンパーキングの用意だとか、組み合わせスタート時間とか、これがチャンピオンとしての立場なんだなあと。シニアオープン優勝という事実を、改めて一年越しで感じています」と寺西は目を細めた。コース入りしてから「チャンピオン」、「大会覇者」として何度呼ばれたことだろう。シニアオープンのステージに「シニア賞金王・寺西」が一年振りに帰ってきた。

 昨年シニアオープンを完全優勝で飾り、夢だった日本タイトルを獲得。思い描いていたゴルフ人生のステップを一段一段確実に歩んでいる寺西の姿は、シニア世代に大きな期待と明るい希望を与えてくれた。2021年シーズン早々、開幕戦で優勝を飾り、シニア賞金王の実力を知らしめ好スタートを切ったかに見えた。しかし、シニア第3戦6月のすまいーだカップで腰股関節を痛めてしまい、無念の棄権。それから苦しい3カ月、6試合を経て、少しずつ調子が上向いてきたところだ。

 予選ラウンドの組み合わせは10番ホールから朝7時39分スタートで、寺西明、谷口徹、プラヤド・マークセンという歴代チャンピオンが同組で舞台に立つ。寺西は「2人はレギュラーツアーから勝っているし、力があるのはわかっています。だけどスタート時の力は五分」と、試合に挑む気持ちは、冷静にリセットしている。「最後に笑顔で上がってこられるシニアオープンにしたいです。諦めることなく頑張ります」。昨年鳴尾で一緒に戦った帯同キャディの高杉さんが傍にいる。寺西は、この大会をひとつの山場として調整してきたといってもいい。大会連覇という偉業を目指した、寺西の戦いに注目したい。