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シニアツアー

【日本シニアオープン/前日】佐藤えいちがシニアデビュー!「ワクワクしてます、全部楽しみたい」

2021年09月15日

 大会前日、練習ラウンド後の練習場は最後の調整をする選手で溢れているが、自分の練習よりも先輩の練習を食い入るように見ているルーキーシニアの姿があった。2006年から2012年までの7年間でAbemaTVツアー4勝を挙げ、明るい性格で周囲を和ませてくれるムードメーカー、佐藤えいちだった。シニア入りまでの間は国内ミニツアーに留まらず、PGAチャイナや欧州への挑戦を続け、試合勘を磨いていたというほど探究心の強い選手が現れた。シニアデビューを前に、先輩たちから何かを学ぼうと佐藤は目を光らせていた。

 とはいえ、昨年12月にシニアツアー1次予選会では、寒さで固くなった腰には負担がかかりすぎて、無念の棄権。50歳を迎える5月からのシニアデビューを飾ることはできなかったが、8月のシニアオープン最終予選会では3アンダー14位でフィニッシュし、見事本戦への出場権を手中に収めた。「念願のシニアツアー、シニアオープンの舞台でデビューを飾れると思うと、ワクワクするという表現がぴったりです。試合に出場できること自体は幸せなこと。だから全部を楽しみたいんです」。マスク越しでも、大きな笑顔が伝わる。

 佐藤の持ち味は強く放たれるドライバーショット。最近の計測ではキャリーで300ヤードを越えるという。ただし、デビュー戦となるシャトレーゼヴィンテージゴルフ倶楽部では、「コースマネジメントが求められるコースなので、ドライバーは無理して使うことはなさそう。得意のサンドウェッジで、ゲームを組み立てます」とイメージしている。帯同キャディには、弟子で女子プロテストに挑戦中の金原梨里加さんを起用し「えいちさんの帯同は2回目ですが、試合でも平常心を保てるところがすごい。今回は私自身も学ぶところが多く、勉強になる試合になりそうです」と、気を引き締めていた。

 いよいよ迎えるデビュー戦。目標を聞くと「この試合でいい成績を残して、今年のシニアツアー後半戦に出させてもらいたいなぁ。ぜひ、推薦していただけるようにと頑張ります!」と即答。パワーのあるシニアルーキーは、この瞬間も全身で喜んでいるようだった。