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シニアツアー

【コマツオープン/2R】初優勝のチャンス到来!清水が10アンダー首位に並ぶ

2021年09月10日

 シニアツアー界の七不思議。これまで幾度となく最終日最終組で首位スタートを切ったり、残り3ホールで単独首位だったりした経験がある。昨20年の日本プロゴルフシニア選手権では、プレーオフの末に敗れてまたしてもシニア初優勝を逃した。2013年のシニア入りからこれまで集めた2位フィニッシュの成績は計6回。そんな清水洋一が第2ラウンドで爆発ゴルフを展開した。7バーディー・1ボギー66。通算10アンダーにスコアを伸ばし、首位タイのフィニッシュをしたのだ。

 満面笑みでスコアカード提出所から出て来るように思われたが、本人は神妙な表情だった。開口一番「明日(最終日)は、ガッツリ2位狙いで行きますから!」と断言し、そしてようやく白い歯を見せて大笑いした。「これまで何度も優勝を狙って、結果は良くて2位。3位、4位は当たり前ですからね。だったら、2位狙いにして2位なら万々歳じゃないですか。そして、万が一、百万が一のことが起きたら(優勝できたら)最高ですよ」。 19年大会では69・67とスコアを着実に伸ばしながら最終日は72に終わり、結果は21位タイだった。「パットの際に左手がまったく動かなくなってしまったのが原因でした」と辛い過去を振り返った。パットイップスとまでは行かないが、勝負所の肝心な場面でいつもどおりのストロークが突然できなくなってしまうことが頻繁に起こり始めた。「パットがショートしてばかりでした。カップに届かなければ、もう一回パットを打たざるを得ません。これが(結果の)すべてです」。

 あれから2年。大会開催週の練習日。これまで利き腕の右腕主体でストロークしていたが、試しに左腕主体のストロークにしてみたところ、狙った打ち出し方向へ打ち出せた。パターフェース面をスクエアに保ったまま振り抜ける。タッチが出せる。ショートすることが減った。「左腕一本でストロークする感覚でパットしよう」。この決断が奏功してのビッグスコアが最終日最終組のVチャンスをもたらした。「優勝争いでも痺れずに今日のようなパットができたら嬉しいです。止まる手を動かし、ボールがカップに届いてくれたらと思っています」。左腕主体のストローク法で優勝カップに手を届かせる。シルバーコレクターの称号を返上だ!