2018年にシニア通算8勝を挙げてからは、腰痛に苦しめられて思うような成績を残せなかった崎山武志が、復活の狼煙を上げた。
通算3アンダー・4位タイから発進し、5バーディー・ボギーフリーの67でフィニッシュして通算8アンダー首位タイの座を射止めた。「ショットが昨日よりも良かったですね。 8番ホール以外はバーディチャンスでしたし、パットはラインが読みずらかったものの、読み切れたグリーンはしっかり決めることができました。不安があったラインは案の定、外してしまったという感じです」と崎山は振り返った。
腰痛がほとんど治まり、復調の手応えを感じて迎えた今大会。前日は2ボギーを叩いたものの、5バーディーを奪って69をマーク。「良いゴルフが出来ましたが、取りこぼしもあった」と悔やんでいたが、この日は取りこぼしらしきプレーをせずに済ませた。
ケガの功名ではないが、腰痛によってインパクトを強調せず、体のターンを主体にするスイングにマイナーチェンジし、それが奏功し始めた手応えを感じている。「自分のスイングを信じ、リーディングボードに久しぶりに名が載ったので、このまま最上段を狙って行きたい」と2日目への抱負を話していたが、まさに有言実行だ。
首位タイで迎える最終日。「明日が終わらないとわかりませんが、今、自分がやるべきことをやり通すだけです。(優勝できるかどうかは)パッティング次第でしょうね」と崎山は、グリーン上の勝負だと読んでいる。試合展開だけでなく、パットラインも読み切れたなら3年ぶりの勝利の美酒を手に出来る。信じる力が、勝利を呼び寄せる原動力だ。
(左から清水洋一、久保勝美、崎山武志)