「風が強かったからパーオンショットはピンではなく、センター狙いにしましたが、結果的にピンに寄ってくれたホールが多かっただけです」。6バーディー・2ボギー68でホールアウトした手嶋多一は、この日のゴルフをそう分析した。前半アウトコースでスコアを3つ伸ばして臨んだ後半インコース。11、17番ホールでバーディーを奪った。5アンダー首位タイで迎えた最終18番パー4。「コースは距離がしっかりあって、長い。レイアウトも素晴らしい。どちらかと言えばドローヒッターかも知れません」。ドローボールが持ち球の手嶋には最適なコースと言わんばかりだ。「持ち球を打てばいいのに、さらにドローを掛けようとしてしまったら、左に曲がり過ぎてボールは木の後ろへ行ってしまった。余計なことをしてしまいました(苦笑)」。ボギーフィニッシュでのホールアウトだったが、4アンダーは首位と1打差の2位タイ。逆転優勝のチャンスは十分残っている。
「先週、試しに使ってみたパターがとっても良い感じだったので、この試合でも使ったのが良かった。タッチが合ったし、読んだラインどおりに打てました。(ピンタイプのヘッド)カラーがシルバーからブラックに変わった程度ですけど、パターを変えた時は不思議と入るでしょ。その効果ですよ」と手嶋は、したり顏でそう話した。新パターの「賞味期間」は一日限り、それとも1週間……果していつまで続くのだろうか。期間延長のためには勝利の美酒が特効薬なのかも知れません、ネ。