「パー5ホールがタフで、ツーオンが出来なかった。けれどパットがうまく入ってくれた。明日も自分のゴルフをするだけですよ。何も意識せずに、ね」。2週連続優勝が掛かったタイのタワン・ウィラチャンは、ボギーフリーの6バーディー・66をマークして2位タイに着けた。
そんなウィラチャンに1打差を着けて単独首位に立ったのは、谷口徹だ。アウトコースからスタートした谷口は、1番パー4ホールから3連続バーディーを奪うロケット発進を遂げ、前半だけで5バーディーをマーク。後半に入ってからも10、14番ホールでさらにスコアを伸ばす。しかし、16番パー3ホールでティーショットがバンカーに捕まり、しかもボールのライは「目玉」状態。パーセーブを逃し、この日初めてのボギーを叩く。それでも続く17番パー4ホールで距離8メートルのバーディーパットをねじ込んでスコアを再び7アンダーに戻してフィニッシュしたのだった。
「(16番ホールでのボギーは)疲れで強い球を打てなかった」と谷口は、この日、唯一のボギーを振り返った。それでも1ラウンドで8つものバーディーパットを決めている。「ゴルフは、やっぱりバーディーでしょ。グリーンは傾斜がきついのでピン奥だけには乗せないようにしました」。
レギュラーツアーを主戦場にしている谷口は、今大会がシニアツアー2戦目だが、「あまり出過ぎても しんどいし 今年はポツポツ休んでいたら 案外元気なので……。気持ち的にも 良いなと思いますね。それでもシニア開幕戦から出場していますから、レギュラーツアーの選手より出場試合数は多い(笑)。 若手選手とは体力の回復力が同じではないし、これから暑くなってくると、しんどさは違ってきますからね」。
出場試合数を意図的に減らして体力を温存しつつ、モチベーションを高める。シニアとレギュラーツアーの二足の草鞋を履く谷口の合理的エコ出場術が、早くも奏功するのか。その結果は明日からの36ホール後に待ち受けている。