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シニアツアー

<金秀シニア・FR> 悔しさを初戦で味わったシニアルーキー細川と丸山

2021年04月10日

 今季開幕戦でシニアデビューした細川和彦と丸山大輔が、沖縄の地で熱いプレーを繰り広げた。

 首位と3打差の通算1アンダー・13位タイからスタートした細川は、1番ホールでボギーを打ったものの、その後はパーセーブを重ねて8、9番ホールで連続バーディーを奪取。スコアを一つ伸ばして後半へ折り返した。12番パー5ホールではフェアウエイを捕え切れず、ラフを渡り歩いてしまう。「ボールに泥が着いてしまって、ショットをコントロールできませんでした。打っては行けない方向にばかり打ってしまいました」。結局、このホールをボギーにしてしまう。

 しかし、14、17番ホールでバーディーを奪い返し、最終18番パー5ホールを迎えた。「1打でも縮めて上位に入りたかったし、首位を脅かしたかった」と細川。ピンまで30ヤードの3打目。またしてもボールのライが悪かった。「上げるか、転がすかの決断を中途半端にしたまま打ってしまった感じです。2段グリーン下段のピンなのに上段にボールを運んでしまいました。悔やまれます」。

 3パットのボギーでのフィニッシュ。通算2アンダー・3位タイに終わった細川は「レギュラーツアー時代、沖縄で好成績を挙げたことがありませんでした。シニア入りし沖縄の試合でベスト3に入れたのは嬉しい。ゴルフの内容的には良かったので70、80点の出来ですね。20点の減点はショートゲームが上手く行かなかったこと。勝てなかったのは悔しいけれど、この気持ちを味わえたこと時代は嬉しいです。シニア入りした選手の中で、誰よりも早く勝ちたい!その思いが一段と強まりました」と強い口調で話した。

 通算イーブンパー・20位タイからスタートした丸山は5、7番ホールでバーディーパットを決めた。8番ホールをボギーとしたが、10、12番ホールでバーディーを奪取し、追い上げ態勢に入る。迎えた14番パー3ホール。ピンまで10メートルのバーディーチャンスに着けた。グリーンサイドの速報版が視界に入った。「首位と4打差。このパットを沈めて勢いに乗りたい」。ラインを読み切った自信もあった。ボールは無情にもカップを通り過ぎ、丸山は返しのパーパットを外した。痛恨のボギー。

 風は午前中よりも強まった。毎秒5メートル以上の風がピンフラッグを唸らせている。それでも丸山は追撃を諦めなかった。最終18番パー5ホール。イーグル奪取しか頭になかった。アゲンストの風が吹いている--。そう思って放ったドライバーショットは、ホール右サイドの林、OBエリアへと消えて行った。「実際は左からの風でした。読み間違えながらボギーで収められたのは大きいです。いい緊張感の中でプレーさせて頂きました」と話しながら、丸山は頬を伝う汗を拭った。

 通算1アンダー・5位タイでシニア初戦を終えた。「グリーンの硬さ、速さはレギュラーツアー以上でした。様々な課題を得た一戦です。特にドライバーショットの方向安定性を高めることが急務ですね」。細川同様に丸山もまたシニア初優勝「一番乗り」を目指しているようだ。2戦目以降のシニアルーキーたちの活躍が一段と楽しみになって来た。