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シニアツアー

<2021PGAシニアツアー開幕戦・金秀シニア見どころ>

2021年04月05日

 「シニア入りして4年目での念願の初優勝、しかも最終戦で、ですよ。嬉しい!しかありません」。優勝者インタビューで心から溢れ出た言葉は、河村雅之にとってどれほど勝ちたかったのかが伝わって来る。

 金秀シニア沖縄オープンは例年、ツアー開幕戦として行われて来たが、2020年はコロナ禍によって開催延期の道を選ばざるを得なかった。中止ではなく、延期という選択は、何としてでも大会を開催したいという主催者の強い思いが込められていた。そして、20年ツアーに限っては、最終戦として開催されたのだった。


 

 4月から12月での変更開催は、選手たちに喜びと戸惑いをもたらした。「試合でプレーできる喜び」と「開催時期の変更によって風向きが、芝質が違うという戸惑い」。また、「ツアー初戦とは最終戦とでは試合感がまったく異なる。いつもと違ったプレーができそう」という選手の声が聞かれた。最終戦となれば、賞金シードが確定する。一打でも少なく、1円でも多く賞金を稼いでシード枠に入りたい。あるいは優勝へのラストチャンスの一戦と捕らえ、いつも以上の闘志を燃やす選手も少なくない。

 (河村雅之)


 例年の「開幕戦」とは異なり、「最終戦」として開かれた金秀シニアを制したのが、河村だったのだ。初優勝の喜びから5カ月を経て、今回は21年ツアー開幕の同大会をディフェンディングチャンピオンとして迎える。河村自身初の大会連覇の可能性は高いのだろうか。

 (手嶋多一)


 出場予定選手リストには歴代覇者の崎山武志(13年大会)を筆頭に久保勝美(15年大会)、飯合肇(16年大会)、山添昌良(18年大会)、手嶋多一(19年大会)らの名が連なる。さらには昨年大会で最終ホールまで覇を争い、2位に甘んじた岡茂洋雄がリベンジに燃えている。



 それだけに河村は前年大会以上の熾烈な戦いの中で、頂点に立たなければならい。それを難しいと取るか、やりがいに感じるのか。オフシーズンでの練習とトレーニングの成果をフルに発揮することが求められる。

(深堀圭一郎)


 もちろん、開幕戦からシニアデビューする細川和彦、丸山大輔、兼本貴司らがフレッシュなプレーで試合をリードするかも知れない。シニアでは未勝利だがレギュラー3勝の日下部光隆や、レギュラー8勝をマークし2020年シニアツアー賞金ランキング10位の深堀圭一郎の存在も侮れない。さらに2020年賞金王のタイトルを獲得した寺西明も、開幕戦からベストコンディションで挑む。


 2年ぶりに「シニア開幕戦」として迎える金秀シニアは、例年以上に熱い戦いが繰り広げられるのは必至だ。

  (寺西 明)

(PGAオフィシャルライター 伝 昌夫)