昨年シニアツアー最終戦で念願の初優勝を飾った河村雅之が、大会2連覇を目指して臨む今年の開幕戦「金秀シニア 沖縄オープンゴルフトーナメント」。昨年大会はコロナ禍の影響によって開幕戦から最終戦に日程変更されたことから、前年大会覇者の河村は「年またぎ」での連覇挑戦となる。これまた異例かも知れない。
「どういう気持ちで試合に臨んだら良いのかわかりません。何しろ初めての前回覇者ですからね。連覇できたら最高ですけど、まずは試合を楽しみたいです」。
昨年大会の初日、12月の冷たい雨が降り続ける中、河村は4アンダー・68をマークして単独首位に立ち、翌最終日は1アンダー・71で回り、2位の岡茂洋雄に2打差を着けて逃げ切り優勝を遂げた。「雨風でコースの景色を見る余裕はありませんでしたし、最終日は優勝争いで目の前の一打に集中してプレーしていました。ですから、今年は天候が良さそうだし、この季節は気候の良い沖縄ですから初日くらいはコースをじっくり眺められる余裕はあると思います」と河村は付け加えた。
今オフは体を休め、痛みのある部位の治療に専念し、クラブは握らないという「例年どおりの過ごし方」(河村)をしたそうだ。「(開幕戦)1週間前から練習とラウンドを始めました。ショットは問題ないものの、アプローチはまだイップスもあって不安感を拭い去れませんし、パットは距離感がまだ合わない。それに試合勘がまだないので…。こればっかりはラウンド数を熟して少しでも早く取り戻したいですね」。
12月と4月の大会開催とではコースの状態も異なる。「月曜日から3日間、練習ラウンドしてゴルフの調子は日に日に上向いて来ていますが、グリーンが硬く、しかも速い。芝が元気って感じです。僕にとって14番パー3ホールは相変わらず難しい。グリーン左サイドの池にプレッシャーを覚えるんです。フェード打ちだけど風向きが右からが多く、池方向に打ち出しづらい。このホールをパーで切り抜けてプレーの流れを作って行きたいと思っています。優勝を狙える順位で最終日を迎えたいです」。
自身初の大会連覇に向け、河村にとって14番ホール攻略、そして楽しみながらプレーする気持ちの余裕が課題かも知れない。