出場選手120名の中で、「優勝」を最も意識して臨んでいるのは、高崎龍雄かも知れない。昨年大会の最終日、首位の甲斐範昭と2打差の4位から最終組でスタートし、甲斐とともに通算3アンダーでフィニッシュした。プレーオフ決戦か。最終日に66のビッグスコアをマークし、通算5アンダーでフィニッシュしていたクラブハウスリーダーの牛山正則に優勝を奪われた形だった。
「勝ちたいですよ。優勝したいからこそ、去年もこの大会で使っていたエースパターを持って来たんですからね」。速いグリーンで頼りになるパターを持参した。この結果は1イーグル・2バーディー・3ボギーの71。思っていたほど、期待していたほどのスコアはマーク出来なかった。「ボギーが先行し、8番ホールでもボギー。でも9番ホールでイーグルパットが決まって気持ち良くハーフターンができた。10番ホールでバーディーが取れましたからね」。
しかし、11番パー4ホールでボギーを打ってしまう。14番パー5ホールで確実にバーディーを奪って、そのままホールアウトした。「今日はパットが入らなかった。アイアンショットは切れていた。ワンピン距離のバーディーパットを何回外したかな。グリーンが読み切れない一日だった。明日の最終日は決して逃げず、ピンを狙って打ち続けますよ。この大会を制してシニア予選会への弾みを着けたいんです。コロナ禍でレッスン教室が週4日から2日に減ってしまって……試合に出て稼ぐしかない。そのためにも、去年のリベンジを果たすためにも、勝ちたいんです」。背水の陣で臨む高崎に勝利の女神は果して振り向いてくれるのか。エースパターが実力を発揮してくれることを願うばかりだ。