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シニアツアー

【シニア最終予選/FR】不安を乗り越え、加瀬秀樹は初の予選会で7位

2022年03月04日

「こんなに緊張感が続くだなんてね。それは毎日不安な気持ちで過ごしていたんだよね」と、加瀬秀樹(62)は長かった最終ラウンドを終え、本音を吐露した。

 初日74、2日目を71として堅調なプレーに徹して迎えた最終日。4番ホールでバーディーを奪うも、5、6番でボギー。8番パー3でスコアを1つ戻して、前半はイーブンパー。後半10、11番と連続バーディーとするが、14番パー3でボギーとスコアを落とす。それでも残り4ホールは寒さも気にならないほど集中してパーセーブに徹した。厳しいコンディションの中、71ストロークでホールアウトし、通算イーブンパー7位でフィニッシュした。

 2021年シーズンは15試合に参加し、賞金ランキング39位。毎年秋口に行われるレギュラーツアーのTVラウンド解説という仕事の関係で、加瀬はシニア最終戦の参加を見送っていた。あと一試合に参加していればという思いよりも、きちんと現実にある自分の位置を確かめ、やるべきことをすぐに行動に起こした。だからこそ、最終予選の会場に出向き、数多くの練習ラウンドをこなしてきた。

 プロ入り間もなく39年目を迎えるレギュラーツアー4勝、シニアツアー3勝の大ベテラン・加瀬にとって、シニア最終予選会は初挑戦だった。「このコースは伸び伸びとプレーさせてくれないことが分かっていました。毎回緊張が走るし、どんどん難しくなるから、予選会が近付くにつれ不安な日々を過ごしていたのです」と振り返った。「だけどね、ゴルフは練習の成果が表れる。成果を出せてよかったし、今回も貴重な経験を積むことができました」。

 練習は裏切らない。自分のゴルフを信じ、突き進んで掴んだ吉報。加瀬に柔らかい笑顔が戻ってきた。