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シニアツアー

【シニア最終予選/2R】不屈の精神で田口が通算イーブンパー4位に浮上

2022年03月03日

 先週水曜から宮崎入りした田口康祐(55)は、練習ラウンドを重ねたが、パープレーで回れるような感触は全くなかった。腰と手首に痛みが走る。そんな満身創痍で挑んだ第1ラウンドは、71ストロークで2位グループにつけていた。「びっくりしています。初日は出来すぎでしたよ。だから2日目は安全運転に徹しようと決めていました」と田口は振り返る。

 一定方向に吹いていた初日とは風向きが変わり、朝から慎重な判断が求められた。前半は6、7番と連続バーティーでスコアを伸ばすことができた。ハーフターン後は、だんだんと風の読みが難しくなる。10番ホールから3連続ボギーでスコアを落とす。腰痛をかばったスイングでは、ボールがどうしても左に流れてしまう。我慢を重ねた16番パー5では2オンに成功し、ようやくバーディー。続く17番パー4はスタイミーな木に阻まれてしまい、スコアを1つ落とすも、我慢を強いられた第2ラウンドは終わってみれば73ストローク、通算イーブンパー。4位タイという好位置で最終ラウンドに挑むことができる。

 「今日は腰痛をかばいながらというところもありましたが、運もありました。グリーンでは、同伴競技者が同じラインを先に打ってくれたこともあって、非常に参考になったんです」と振り返る。

 左足の粉砕骨折から立ち直って早4年。あの頃はプロゴルファーという職業に復帰できないかもしれないと絶望した。それから懸命にリハビリを重ね、田口は最終予選会へのフィールドに立てている幸せを噛み締めている。シニア入りした2017年の最終予選会順位は30位。道中色んな出来事を経験したが、シニア6年目でようやくチャンスが巡ってきた。

 「ゴルフは最後まで分からないですけれど、今は自分のゴルフができることは幸せなこと。最後までベストを尽くします」。