ゴールドの部は、まさかの展開で佐野修一(74)が、通算1アンダーで並んだ友利勝良(67)をプレーオフで下し、涙の初タイトルとなった。
正規ラウンドの最終18番、3アンダーで佐野に2打差をつけていた友利が、手前のグリーンエッジ付近から、まさかの4パット。パーに収めた佐野とプレーオフになった。
友利は「考えられん・・・(イップスが)少し直ったと思ったのに・・・」とがっくりとした。17番で50センチのバーディーを奪ってダメ押しかと思われた。「18番はセカンドでもう少しピンに近づけたかった。3パットまでは出来ると思ったんだけど・・・もう少し差が欲しかった・・・2打差ではだめだった・・・」と、3パット目は気持ちを落ち着かせようと2度仕切り直しをしたが、40センチほどを外した。元々、パッティングのイップスに苦しんできただけに「3パットまで」と思った時点で不安が大きくなったのかもしれない。
10番からのプレーオフは、1ホール目で佐野が2メートルのチャンスにつけた。友利は第3打をバンカーに入れ、ボギーでホールアウト。佐野がバーディーパットを沈めて決着した。
「ガッツポーズは・・・友利君のことを考えるとできなかったなあ」と振り返る。ただ、涙はあふれてきた。「どうしても取りたかったタイトルだから」と、クラブハウスに引き揚げてきてからもタオルで顔をふきながら、他の選手の祝福を受けた。
「74歳で、これからそんなにチャンスはないと思っていた。今日は友利君がかわいそうな展開になってしまった。『まだ若いんだから、オレに譲ったと思えばいいじゃないか』って、友利君に言ったんだ。最後あんなふうになったけど、うれしい!」と最後は笑顔を見せた。
日本プログランド、関東プロゴールドに続いて、念願の日本プロゴールドのタイトルを手にした。これからの目標は?「オレみたいな年になると、試合が少なくなる。スポンサーのご好意でスーパーシニアとかに声をかけてもらえば、一生懸命やらせていただきます、ということかな。自宅の庭の手入れも大変なんだよ」と笑った。