今大会グランドシニアルーキーとして迎える選手は5名いるが、その中でも今年のシニアツアー最終予選会2位になり、シニアツアーに開幕戦から参戦しているのが堤隆志(59)。
練習ラウンドから戻ってきて第一声が「しんどいコースだね。1、5ラウンドしたような感じがするよ」。山岳コースならではのアップダウンに、 “ カートに乗用できる競技条件修正のルール ” が適用されている今大会でも、グランド・ゴールドシニア世代には厳しいコンディションのようだ。
「グリーンも難しいね。目はどっちからきているの?」。堤の声にコースの方が “ 阿蘇中岳からの芝目ですよ ” と聞かされると、「あっちからだね。明日から理解したから、少し良くなるかもね」。競技委員も湯の谷コースのグリーンはピンポジションを決めるに悩むという。それだけ悩むグリーン形状と芝目が湯の谷コースの特徴である。
グランドシニアのコース設定は総ヤーデージ5955ヤードパー72となっている。「シニアツアーではほとんどセカンドでオナーだったけど、今日は違ったね(笑)」。グランドシニアルーキーならではの感想だったかもしれないが、その分セカンド以降のショットにアドバンテージとなってくる。「優勝争いはもちろん狙っていくよ。チャンスは今年が一番あるからね。ルーキーだし。こういうコースは嫌いではない」。湯の谷コースを得意な部類のコースと分析あたりもアドバンテージなんだろう。
「自分でもチャンスがあると思っているよ。でもゴルフには運も必要だから、明日もコメントを聞いてもらえるように頑張りたいね」。今大会には日本グランドシニア有資格者選手の多くが出場していない。チャンスを掴み取るにも運が必要だが、優勝への運が堤に向いている今大会なのかもしれない。