ベテラン白浜育男が、グランドシニアで存在を知らしめた。スタートホールから2連続バーディーを奪うと、6番からさらに4連続バーディー。ハーフターン後の10番パー4で9メートルのタッチを合わせてパットを沈め、この時点ですでに7つ目のバーディーと順調にスコアを伸ばす。
唯一のミスだったという11番パー3ホールは、ティーショットを左ガードバンカーに入れ1.5メートルを外しボギー。それでも13番パー4ではセカンドをOKの距離につけて冷静にミスを取り返した。だんだんと雨脚が強くなったことでグリーンが重くなり、バーディーチャンスもカップには届かない。最終18番パー5ではアプローチショットがピン奥5メートルについてしまい、3パットボギー。それでも白浜は前半でしっかり貯金を作っていたこともあり66ストローク2位とし、初優勝に向けて望みをつないだ。
「今週はショットが思うように打てています。スタートから連続バーディーでいい流れに繋がりましたね」と振り返る。「やはり雨の影響を受けて、グリーンスピードが変わりましたから、後半はスピード感がつかめなかったのです。最終ラウンドは天気も回復してくる予報ですし、通算10アンダー以上を目標にして、いいプレーをしたい」。白浜は集中力を高め、首位崎山のスコアを追いかける。
3アンダー3位グループに入ったのが、前年覇者・東聡と加藤仁。加藤は前半でスコアを1つ落とすが、後半では4つのバーディーを重ね、優勝争いに加わった。「同組芹澤さんのパッティングから、いいヒントが浮かびました。それからタッチが合ってきて、思うようなパッティングが出来るようになったんです」。好転するきっかけが見いだせたという加藤は、肩の荷を少しおろした。昨年大会でも初日好スタートを切り、コースとの相性は悪くない。「今日のゴルフと同じような気持ちで、チャンスを掴みたいです」と力強く口にした。