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シニアツアー

【福岡シニアOP・スーパーシニアの部/FR】山本善隆が初日から首位を守り九州シリーズを2連勝

2022年10月30日

 福岡カントリークラブ和白コースで開催された「第6回福岡シニアオープンゴルフトーナメント・スーパーシニアの部」(6,077ヤード/パー72)の最終ラウンド。首位でスタートした山本善隆(71)が73とスコアを落としたが、海老原清治(73)の猛追を1打差で逃げ切り、通算1アンダーでスーパーシニアの優勝を飾った。優勝賞金50万円を獲得。山本は九州シリーズの佐世保シニアオープンに続いてスーパーシニア2勝目を挙げた。海老原清治が2日間エージシュートを達成した。

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 「今日のようなパッティングが出来なかったら、海老原さんが優勝していたと思います」。山本は先輩であり良きライバルである海老原清治の健闘を称えた。それにしてもこの2日間、パッティングに何度助けられただろうか。トーナメント仕様になっているグリーンはアンジュレーションもスピードもあり、パッティングの精度が求められる。1メートルの距離もまったく気が抜けないグリーンで、選手の頭を悩ませる。

 優勝争いは最終組の山本善隆と海老原清治が熱い戦いを繰り広げた。2番パー3ホールは海老原ダブルボギー、山本はボギーと両者スコアを落とした。山本はパーオンするものの、パッティングがあと一転がり届かず、パーでしのぐホールが続いた。8番ホールでは30センチのパッティングは、不運にもカップの縁を回ってボールが外れ2つ目のボギー。海老原は前半で1つスコアを落としたが、なんとか山本に食らいつく。

 バックナインに入り、海老原は10、11番を連続バーディー。この時点で山本と海老原はスコア首位タイに並んだ。山本は10番バンカーから1メートル、11番は40ヤードから1メートルにつけパーセーブ。12番パー3(132ヤード)で山本は15メートルのバーディーパットが入る。勝負の分かれ目が14番パー4。海老原はティーショットを右のバンカーにいれてボギー。山本はティーショットをフェアウェイのファーストカットに置き、残り115ヤードを1メートルにつけてバーディー。2打差はかんたんに逆転もあり得るが、この状況で少しでも貯金をつくって先行することは山本にとって安心材料だった。残り4ホールで、海老原は差を詰めようと、16番パー3(147ヤード)をバーディーとしたが、山本は自信あるパッティングでリズムを崩さず1打差を守って、スーパーシニアの部で優勝を果たした。

 2週間前の佐世保シニアオープン・スーパーシニアの部でも初優勝。今週も「パッティングのルーティーンが安定していれば、精神的にも慌てず、気持ちがゲームに集中するんです」と何度も口にした。

 スーパーシニア2勝目を挙げられた勝因は「パッティングが良ければ、自然にリズムとゲームが良くなってくる」ということ。もうひとつは「願掛け」をしていたということ。「今日は24歳の時、サントリーオープンで勝った時と同じメーカーで同じ色の勝負服を着てきたんです。当時の緊張感とか新鮮な気持ちが少し蘇ってきたから、プレーも良かったのかもしれないね」。47年後も、こうやってプロゴルファーとして当時の仲間と真剣に戦っているとは、本人も想像をしていなかっただろう。山本善隆は、プロゴルファーとしていつまでも夢を追い求め、さらなる高みを目指し戦い続ける。