「第6回福岡シニアオープンゴルフトーナメント・スーパーシニアの部」(6,077ヤード/パー72)の第1ラウンドが、福岡カントリークラブ和白コースで10月29日に開催された。山本善隆(71)が3バーディー1ボギー、2アンダー70で初日首位スタート。佐野修一(74)が首位2打差のイーブンパー72。山本、佐野はエージシュートを達成している。
「練習ラウンドではショットが完璧やったのに、初日はショットバラバラ。あかんね」と山本は首をひねった。スタート1番ホールでは、体をほぐしてはいたものの股関節が硬く、ショットが左右にブレてしまった。4メートルのパーパットを外してボギー。同組で良いライバルの海老原清治(73)はバーディー発進。「今日はショットが安定していないから、エビさんについていこう」と気持ちを切り替えた。我慢のパープレーが続く中で、少しずつ自分のドライバーショットが打てる気配も出てきた。8番では左を突き抜けるほど飛距離もついてきた。9番でようやくスイングの軌道修正ができ、約10メートルの上りラインを沈めるなど、我慢してきた分のバーディーがひとつもらえた。後半は天気も良くなり、半袖シャツに着替えたころに身体の硬直もほぐれてきた。
10番パー4(399ヤード)ではセカンド残り105ヤードを4メートルにつけて連続バーディーとスコアを1つ伸ばしたところで、それまで不安だった気持ちが晴れてきた。「今日はバーディーではなく耐えるゴルフでいこう。パープレーで充分チャンスがある」と自分に言い聞かせた。シニアの部で出場していた頃のコースマネジメントもだんだんとよみがえり、17番では3メートルにつけバーディー奪取。ホールアウトしてみれば、アンダーパーは山本1人だけで、エージシュートも達成するおまけつきとなった。
「前半は海老原さんが王者のゴルフしていたので、さすがやなと思っていましたが、後半に入るとバタバタとスコアを落としてしまって。その反面、僕にはツキが少しありました。グリーン上では、同じようなラインで同組の選手が先にパッティングしてくれていたり、そこそこの距離のパッティングが決められたりと、良い流れが生かせました」と振り返った。山本は佐世保シニアに続くスーパーシニア2大会優勝を狙いにいく。
イーブンパー首位2打差の佐野修一(74)はエージシュート達成し2位につけている。「こうやってかつてのライバルだった選手があつまって、スーパーシニアの部で熱い戦いを再現できているのって、ここには幸せな時間が流れています」と頬を緩ませた。「難コースだけど、バーディーチャンスは作れています。最終ラウンドは3つスコアを伸ばしたいよ」。好敵手がいる限り、何歳になってもプロゴルファーは最後まで白熱する戦い披露してくれる。
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【スーパーシニア1R成績】第6回福岡シニアオープンゴルフトーナメント(PDF)