崎山武志(50)が3連続バーディーなど8バーディー、1ボギーの7アンダー64で首位に立った。1打差2位に細川和彦(51)とデービッド・スメイル(52)が並び、2打差で田口康祐(55)がつけている。3試合連続優勝中のプラヤド・マークセン(56=タイ)は3アンダー10位グループでスタートした。
崎山武志が久しぶりに笑顔を見せた。「今季初めてですね、これだけのスコアは」と、7アンダーの快スコアに言葉も弾んだ。
「同組のメンバーのおかげです」と、アマチュアのコンペの優勝スピーチによくある言葉。「ラインを読むときに、たまたま同組のメンバーが先に(同じようなラインを)打ってくれまして。今日はメンバーに恵まれました。今回はツキがありそうです」と、スコア提出所では同組の3人に「ありがとうございました」と笑ってお辞儀した。
2番で右5メートルを入れたのが、バーディーラッシュの幕開けになった。6番でピン上2メートル、8番では手前4メートルを沈めた。
インに入って10番メートル、11番5メートル、12番でまた1メートルと3連続バーディー。一気に浮上した。14番でバーディーを取って7アンダーの単独首位に。16番で手前に外して「アプローチをダフって」と乗らなかったがボギーでしのぎ、最終18番で2.5メートルのバーディーフィニッシュにつなげた。
今季は「ショットにもパットにも不安を持ちながらプレーしていた」と、今一つ乗り切れずに、賞金ランク20位にいる。8月のマルハンカップ太平洋クラブシニアでは第1ラウンドで首位に6人が並ぶ混戦から最終ラウンドで一時首位に立ったが、伸びきれずに藤田寛之に逆転された。「悔しい負け方をしましたんで。ランク20位と言っても(シード権は)確定ではないので、この試合も含めて残り4試合何とかしたい」という。
そこで、この大会から開き直った。「パターのストロークや向きを気にしすぎちゃっていたんです。向きが合わなくてモジモジしていたり。でも、もういいかって。以前のように、狙ったところに打つ、という意識だけにしようと。今日は久しぶりのパッティングができた」。
元々パッティングのうまさには定評があり、マークセンに次ぐ賞金ランク2位になった2016年には平均パット数ランク2位、バーディー数ランク4位となっている。ツアー優勝は、2勝を挙げたその年から遠ざかっている。
残り2日間、どんな戦い方をイメージしているのだろうか。「ショットはよくなってきているので、パッティングで今日の気持ちを通せれば」。開き直ったままでやっていきたい。
(オフィシャルライター・赤坂厚)