注目のシニアルーキー・宮本勝昌は、シニア4戦目の中では調子が一番良い状態で、最終日最終組首位タイスタートを切った。優勝のチャンスは手に届く位置にあった。ところが今回も小さなミスが痛手になり、シニア初優勝がするりと手中から逃げてしまった。最終ラウンドは3、4番で連続バーディーとひとつ抜け出したが、6番パー4ホールでティーショットを右の林に入れてしまいOBでダブルボギー。7番と10番パー4をバーディーとしスコアを戻したが、15番パー3(174ヤード)では8番アイアンで打った球が大きく左に向かい、ダブルボギーに。この時点でマークセンとはすでに4打差。宮本は16、17番をバーディーとして食い下がるが、マークセンも宮本に負けじと2連続バーディーとして4打差を埋めることはできず、通算9アンダー2位タイで大会を終えた。
宮本は「プロシニアと同じく、今日もマークセンがミスなくやっていましたね。なんかスコアが近づきそうになると、マークセンが物凄い真剣になるんですよ(笑)。 急にグリーン上を見に行ったり、歩測するフリをして僕の着弾の位置確認したりとけん制されました」と振り返る。「僕もマークセン用の作戦考えようかなとか、ちらっと思いましたが、ドツボにハマりそう。だから基本である自分のプレーに集中することが求められるんです」。宮本は悔しさをにじませた。
シニアルーキーとして注目されながら全力で戦った全4戦で、賞金「10,389,166円」を稼ぎ、ランキング11位につけて存在感を示した宮本。一方で「人生、悔しい思いをずっとしているので・・・。シニアになってもまた悔しい思いをするのかなと思いながら、これからも優勝目指して頑張りたいと思います」と口元を結んだ。するりと優勝は逃げてしまったが、来週からレギュラーツアーで再び試合勘を磨きながら、シニアツアー初優勝の好機を伺うことになる。