NEWS
シニアツアー

〔トラストグループ杯佐世保シニアOP/FR〕無敵のマークセンが3試合連続優勝を飾る

2022年10月16日

 「第9回トラストグループカップ佐世保シニアオープンゴルフトーナメント」の最終ラウンド。7アンダー首位タイスタートのプラヤド・マークセン(56)が7バーディー・1ボギー66とスコアを伸ばし、通算13アンダーで大会初優勝を飾った。マークセンは日本シニアオープン、日本プロシニアに続き今季シニア3勝目で3戦連続優勝という快挙を達成した。

 日本プロシニアに続いて佐世保シニアオープンでも「完全優勝」。マークセンは現在賞金ランキング1位という実力を知らしめた。最終ラウンドは3番パー5(535ヤード)、サードショットのアプローチを50センチにつけて初バーディー。しばらくパーオンが続くが、ジャストタッチの距離感だとカップの縁で微妙にラインが揺れているようで、気持ちのよいパッティングを決められない。9番パー5でようやく4メートルを決めると、3連続バーディーと良い流れが来た。最終組のライバルたちがバタバタとスコアを崩すなかで、マークセンだけはフェアウェイキープを続け、パーオンをきっちり守り、バーディーチャンスを作った。14番をボギーとしたが、その後16、17番と連続バーディー。上がってみればひとり二桁アンダー、通算13アンダーとマークセンは王者の貫禄を見せつけた。

 日本シニアオープン、日本プロシニアから連戦だが、疲れも身体の痛みも全くないというマークセン。「ショットの調子とパッティングが良かったです。ドライバーショットをフェアウェイに置ければ、不安要素はありません。今日のフェアウェイキープは8割の確率で、ラフにいった3回も短めのラフだったので問題なかったです」と勝因を分析する。過去3試合連続優勝には、1992年に天野勝がミズノシニアクラシック(92/5/15~17)、ヤナセカップ(92/5/22~24)、第一生命カップ(92/5/29~31)で達成しており、マークセンは歴代で2人目となる。30年振りの偉業達成ということを伝えたところ「そうなんですね。タイでは4、5試合連続優勝を経験していますから、来週も優勝したいですし、4試合連続記録を作れるかな(笑)。もちろん連続優勝は気分が良いですね」と目標も口にする。「ただ、来週のコース(静岡・サザンクロスリゾート)はまだプレーしたことがないので、コースを見てから、考えなおしてもいいですか(笑)」とマークセンは言葉をはずませた。

 それにしても、今のところ敵なし。2016年にシニアデビューした当時の強さを彷彿させる。強さの秘訣が知りたいところだが、本人は「特に練習していません。こっそりダンベルで鍛えてると思われているのですが、ダンベルも持ってないです(笑)。クラブを振るよりも、スイング棒を振っています。その方が怪我がないです」と微笑んだ。「健康でいることもプロゴルファーとして大事なこと。よく食べて、ちゃんと睡眠を取っています」。これに「笑顔でいること」がマークセンには加わって、今の強さになっている。

 来週から「ISPSやっぱり面白いシニア」「福岡シニアオープン」「コスモヘルスカップ」とシニアツアーは3週連戦で開催される。現在賞金ランキング2位につけている藤田寛之がどうスケジュール調整し、「今は心技体共に完璧な状態」というマークセンとの賞金王争いも楽しみだ。