「第9回トラストグループカップ佐世保シニアオープンゴルフトーナメント」が、長崎県にある佐世保カントリー倶楽部(6,688ヤード/パー72)で、10月14日から15日の2日間行われる。大会にはプロ72名、アマ38名、スーパーシニア10名の120名が出場する。2021年覇者の井戸木鴻樹(60)、歴代覇者・髙橋勝成(72)に加え、今季公式戦2勝を挙げているプラヤド・マークセン(56)、賞金ランキング2位の藤田寛之(53)、レギュラーツアー12勝、そしてシニアルーキーとして注目を集めている宮本勝昌(50)という豪華な顔ぶれが勢ぞろいする。
昨年大会では最終ラウンド67をマーク、首位野仲茂に追いつきプレーオフを制して年間3勝を挙げたドッキーこと井戸木鴻樹。今シーズンは6月のすまいーだカップで11位が最高位で、日本プロシニア終了時点の賞金ランキングは60位と本調子といえない状態がつづいている。「体調だけ悪いんですよ。先週、距離のあった日本プロシニアでは4日間プレーできましたし、ゴルフの調子は悪くないんです」と言い切る。
井戸木はシニアツアーの人気プレーヤーということもあり、シニアツアー以外でもプロアマ戦やレッスン、番組撮影などが続き休めないし、休まない。「プロシニア後に右肩を痛めてしまって・・・。運転もできないくらいの痛みなんですよ。肉離れした左腕はだいぶましになってきたんですけどね。ゴルフやりたいですし、たくさん声援いただいているのはありがたいです」と微笑んだ。
「僕はゴルフをやりながら、身体の調子をみて治していきたいタイプ。だから、痛みと向き合っていくしかないんです」。井戸木は満身創痍で挑む大会連覇に向けて、口元を引き締めた。
大会覇者としては、昨日の練習ラウンドと本日のプロアマを通じて、井戸木には良いイメージもよみがえってきた。「ティーショットは無理しなくていいコース。とにかく方向性だけをしっかり守って、セカンドチャンス作りたい。その結果が良い方向に流れてくれたらいいですね。良いイメージと良いリズムの中で、パッティングの流れをつかんでいきたい」。相性のいいコースで、改めて自分の戦い方を確認し、井戸木にはひとつ安心材料が増えところだ。
井戸木はシニアツアーの顔としてトーナメントというステージに立つことが務め。どんなに苦しい時でも笑顔を見せ、シニアツアーの楽しい雰囲気を創り出してくれる。「1つましになったら1つだめになる。だけどねそういうもんでしょ。年相応に身体との向き合わないとならないし、プロとして今できることを楽しく、しっかりやらせてもらいます」。ご当地グルメで自慢の「イカ」と焼酎を味わって、今週井戸木は佐世保シニアを戦い抜く。