平野智行は 3月に行われたPGAシニアツアー予選会・最終予選11位の成績で、今季のシニアツアーに出場している。大会2日目は6バーディ・2ボギーとスコアを4つ伸ばしてトータル6アンダー。13位タイからトップと1打差の4位タイに一気に浮上してきた。
好スコアの理由を聞くと、「今週はパターが良いんですよ。お世話になっている社長さんが女子ツアーで流行っている『トラスパター』をプレゼントしてくれて、それを使っている。ワイドソールってやつです」という。平野は前戦の「マルハンカップ 太平洋クラブシニア」から、トラスシリーズでソールが広い『TPコレクション ハイドロブラスト デルモンテ TB1トラスヒール』を投入。グリーン上の読みも「今週はいいみたい」と冴えている。
もともと、このパターは平野の知り合いが持っていたものを、興味津々に試したのがきっかけ。「一緒にラウンドしたときに7メートルくらいのを打たせてくださいよって打ったらポンと入ったんです。何ホールか行って、もう一回打たせてくださいって、今度は5メートルくらいのがまた入ったんです。これは買うしかないなって(笑)。とにかく入るんですよ」とお気に入りに。すると、そのパターを持っていた知り合いが、新しいものをプレゼントしてくれた。
平野は昨シーズン、開幕から14試合に出場するも賞金ランク59位でシード圏内の30位には入れず。今年も予選会から出場権を掴んだ。シニアツアーの最高位は今年4月の「ノジマチャンピオンカップ箱根」の10位タイ。それがキャリア唯一のトップ10となっている。トップと1打差の好位置で最終日を迎えるが、目標はあくまで賞金シード。「僕は優勝とかではなくて、1つでもアンダーパーで上位にいきたい。来週のシニアオープンも大きい試合ですから、今週と来週で頑張らないと」と目の前の目標に集中している。
明日は最終組の1つ前、レギュラーツアーで優勝経験のある久保谷健一と桑原克典との組み合わせとなった。レギュラー時代の生涯獲得賞金74万6333円の52歳が、『トラスパター』とともに、悲願の賞金シード獲得とツアー初優勝へと突き進む。