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シニアツアー

【すまいーだカップシニア/1R】佐藤えいちが首位タイ発進、目標は完走あるのみ

2022年06月02日

 5月下旬に開催されたAbemaツアー「太平洋クラブチャレンジトーナメント」出場数日前のこと。佐藤えいち(51)は、なんとなく腰に違和感が出てきてしまった。「これはやばいな」と察知した。試合直前だったが、調整したい気持ちを抑え、練習はせずに治療と休養に時間を充てた。結果は悔しい予選落ちだった。

 その後も腰の不安はぬぐえない。すまいーだカップシニア本番直前だがクラブは振らず、とにかく筋肉をほぐすことだけに徹底した。大事を取った。「階段昇降くらいしかトレーニングができないので、もどかしい時間でした。身体は使えなかったですけど、実は昨年のすまいーだシニアが放送されているYoutube番組を探して、コースロケーションやグリーンなんかはチェックしていました」と、秘策を明かす。イメージ通りのグリーンだったこともあり、長めのパッティングがうまく決まってくれたようだ。

 第1ラウンドはインコース10番ホールからスタート。11番パー4で手前から4メートルを沈めて1つ目のバーディー。続く12番パー4では大きく左に傾斜するグリーンで、13メートルの長いバーディーパットが入った。15番パー5では2オン2パットで3つ目のバーディーを重ねた。

 後半の2番パー4は、4メートルのスライスラインを読み切り4つ目のバーディーを獲る。3番パー4はティーショットが右ラフ深めのエリアへ。放ったセカンドショットは左に反れ痛恨のOBとなり、スコアを1つ落とした。続く4番パー3では上から約8メートルが入り、バウンスバックに成功。8番パー5では、グリーン手前にあるバンカーのヘリから何とか4メートルに寄せてスコアを戻し、終わってみれば6バーディー1ダブルボギー、67ストロークとし首位タイでフィニッシュした。同組で一つ年上にあたる矢澤直樹、野仲茂とは長年に渡り好敵手であり、互いのプレーを自然と褒め合える関係もスコアメイクに良い影響を与えた。

 

 好スタートで優勝も狙える位置だが「いえいえ、こんな体調ですから、第一の目標は完走。54ホールやりきることだけです」と、本人はいたって謙虚だ。「完走を目指す中で、チャンスがあれば、目の前のことを頑張りたい。つまらないミスをしないことも大事。その結果、今季シニア4戦目までで(スターツシニア)賞金ランキング30位以内に入って、今年の日本シニアオープン出場資格を獲得したい」。残り36ホール。なるべく筋肉疲労を起こさないよう、コースマネジメントを強く意識して丁寧に戦い抜きたい。