今季シニアツアー第2戦「
ノジマチャンピオンカップ箱根シニアプロゴルフトーナメント
」第1ラウンド。開幕戦で優勝を飾っている塚田好宣(52)が、2イーグル5バーディー1ボギーの64ストローク、8アンダーで単独首位に立った。首位と1打差2位タイには清水洋一(59)と兼本貴司(51)が続いている。
開幕戦チャンピオン・塚田好宣が初日から好調な滑り出しだ。
「練習ラウンドからゴルフ全体の調子が良くて、60台は出るかなって感触でした。今週も曲がらないショットでちゃんと振れています」と想定していたスコアで上がってきた塚田は、すっきりとした表情をみせた。
スタート1番パー4ホールは、残り129ヤードをピッチングで右上7メートルにつけてバーディー。グリーンの読みも「自信になった」と確信する。5番パー5のティーショットをラフに入れグリーンに乗らず寄らずボギーとしたが、6番パー3では残り199ヤード、4番アイアンで4メートルにつけて、バウンスバックに成功。8番パー5、アゲインストの風を感じたが、246ヤードを3番ウッドを選択し、ピン奥1.5メートルにつけて1つ目のイーグル。9番パー4は、140ヤードを9番アイアンで50センチにつけバーディーとし前半4つスコアを伸ばす。後半12番パー5ではセカンド166ヤードを8番アイアンで5メートルの距離に載せて2つ目のイーグル。さらに15番パー5で手前60ヤードのアプローチを下1メートルに載せてバーディー。17番パー4でも3メートルの距離を沈めて本日5つ目のバーディーを獲り、64ストローク、8アンダーで単独首位に立った。
塚田は腰を痛めてから始めたトレーニングのおかげもあって、今は足腰がしっかり地面を捉え左右にスライドしなくなったという。かつては外側にあった足裏の重心も、今は内側にかかるようになり、良い結果もついてきた。「腰痛を経験して以来、今は自分にできることだけを選択できるようになりました。だから今年は1~2月のオフは、寒いので無理せず、トレーニング以外は何にもしなかったんですよね。そういう意味ではシニアに入って生活が変わりました」と振り返る。塚田は海外ツアーに参戦することで、技量のレベルをあげ、知的欲求を満たしてきた。しかしコロナ禍で渡航が叶わず、もどかしい日々を過ごしていたのだ。「今はあまり余計なことを考えないように、できることをやるだけですからね」と現実も受け入れながら、新しい事に対する好奇心は変わらず広い。「シニア初優勝の沖縄から戻り、一式・新クラブに変えました。調子のいい時に変えられて、うまくいきましたね」と声を弾ませる。
首位で迎える最終日最終組、そして初優勝から2戦連続での優勝が期待されるところだが「相手がいることなので2連勝ができるかはわからないのですが、優勝争いができていることが嬉しいし、もっと経験を積みたいです」と塚田は置かれた状況をゆっくり味わっているようだ。
「今のモチベーションは海外の試合参戦を狙うこと。2021年夏に全英シニアオープンに参加して、そこで感じたレベルの高いゲームをしたいのです」。塚田は理想ゴルフを追い求める旅の途中。シニア2勝目は決して焦らず、「優勝」という2文字はあえて追わずに、結果がついてくることを待つだけだ。