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シニアツアー

【ノジマチャンピオン杯/1R】2位タイ兼本貴司は好調ドライバーで好発進

2022年04月21日

「内容は100点満点ですよ。ごまかしながらのラウンドですが、ドライバーが好調だったんです」と、やさしい表情を見せた兼本貴司。初日は1イーグル6バーディー1ボギーとし65ストローク、7アンダー2位に浮上した。

 10番ホールからスタートした兼本は、12番パー4で1つ目のバーディーパットを沈める。15番パー5では3パットしてボギー。17番パー4は残り140ヤードを50度のウェッジで2.5メートルにつけてバーディー。続く18番パーでも残り117ヤードと会心のドライバーショットを繰り出し、4メートルのパッティングを沈めて前半34で折り返す。

 

 ハーフターン後、難易度の高い1番パー4は、ティーショットは2番アイアンでフェアウェイの置きたいところに放ちパーセーブ。5番パー5ではセカンド残り252ヤードを2番アイアンで3メートルにつけてイーグル奪取。7番パー4でもティーショットで2番アイアンを選択。1.5メートルのバーディーパットを決め、3連続バーディーフィニッシュを飾った。

 兼本の力強いドライバーショットは、平均290ヤードを優に超えるが、シニア入りしてから満足なショットが振れずにいた。師匠である中嶋常幸にも相談を続けてきたが、シニアデビューしてみて、成績が出せずにもどかしい一年が過ぎようとしていた。最終戦・いわさき白露シニアでようやく欲しかった、自分に合ったドライバーが手に入った。いわさき白露シニアの順位は振るわなかったが、試合で通用するショットだという手ごたえがあった。

 

 ルーキーイヤーの賞金ランキングは62位。今年3月の最終予選会に参加し、79-72-70と最終日までスコアを伸ばせた。ドライバーはゴルフバックに入れず、最後までマネジメントに徹し、1打我慢のプレーを重ねた。出場優先順位を13位とし、兼本は自らの手で出場権を掴んだのだった。「今まではオドオドしていたのですが、最終予選を終えて意識的にだいぶ変わりましたね。ボールに入るときの気持ちも自信がある。ゴルフは間違いなく上向きになっています」と感じている。

 「これまでの取り組みと、クラブの相性がようやく成績につながったのかもしれませんね。最終日最終組は、きっとドキドキすると思いますが、ワクワクする気持ちも楽しみたい。緊張するときに、どうフィジカルをコントロールできるかが鍵だと思います」。満足に振り始めた得意のドライバーショット、そしてハードヒッターが使いこなせる2番アイアンを武器に、兼本にシニア初優勝のチャンスが近付いてきた。