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シニアツアー

【ノジマチャンピオン杯/前日】宮瀬博文にとって成長した自分を確かめる2年目

2022年04月20日

  2021年大会のノジマチャンピオン杯で華やかにシニアデビューを飾ったのが、レギュラーツアー7勝を挙げている宮瀬博文。第1ラウンドでは1番ホールから3連続バーディーと絶好のスタートを切り、ルーキーの活躍に注目が集まった。プレーオフ決定戦まで駒を進めたが、1ホール目でパーパットを決められずに、シニアデビュー戦での初優勝チャンスを逃してしまった。その初戦の悔しさも相まって、シニア1年目・宮瀬のシニア優勝に向けた挑戦が始まったのだった。

  デビューイヤーの賞金ランキングは16位。パーキープ率はただひとり90%を誇る宮瀬が、一年振りにノジマチャンピオン杯の舞台に戻ってきた。「初日ペアリングから、倉本さん、加瀬さんという先輩とご一緒できて、シニアの楽しさを味わえた大会でした」とデビュー戦を思い出し、笑顔を見せた。シーズンを振り返ると「初日が良くても、2日目で流れを自分から壊しちゃうことがあって・・・。昔からイライラするタイブなんです」と苦笑い。イライラが悪循環して、空回りする。それでも前に前に出ようとして、ミスするとストレスが重なるパターンもわかっている。宮瀬にとってこの一年は苦しい感情の繰り返しだった。

 「毎回一生懸命にやっているんです。勝ちにこだわっている自分がいます」ときっぱり言葉にする。「これまで戦ってきたレギュラーツアーでは、優勝争いがだめでも2、3位で賞金稼ぎ、シード権内に入れば安心だったんです。だけどシニアツアーでは優勝への思いが強すぎて、ミスするとウワーってなっちゃうから、そのあたりのマネジメントが課題です」。渋い表情になる。「がっちり気合を入れるのも大事だし、入りすぎて裏目にでちゃうことも経験しているし、気持ち切り替えて楽しんでやろうとか色々やっているんですけどね、まだ正解が見つからない。だけどね、試合になると楽しくなっちゃうんだと思うよ」。真面目な宮瀬だからこそ、ファンの期待に応える方法をずっと考えているようだ。

 大会初日は、1番ホールより昨年大会のプレーオフで一戦を交えた伊澤、篠崎と同組で10時30分にスタートする。「シノさんは、自分自身のマネジメントがすごく上手。試合と練習とオフと切り替えるスイッチがある。私はそのあたりでジャッジが難しいから、シノさんをみていて学ばせてもらうことが多いです。伊澤さんは、次元がひとつ上の素晴らしい選手です。ゴルフに対する考え方だったり、話を聞くと、刺激をいただくことばかり。そんな先輩たちと一年後に同組でプレーだなんて、シニアは本当に楽しいです」と表情を緩めた。明日の1番ティーインググランドで、宮瀬は自分の成長を噛み締めて、「シニア2年目・宮瀬」の存在感を大きく知らしめたい。