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シニアツアー

<金秀シニア/FR>2位の手嶋多一は初戦から好スタートだったと前向き

2022年04月09日

 シニアデビューした2019年シニア開幕戦のかねひでシニアで、いきなり優勝を飾り、存在感を示したのが手嶋多一。かねひで喜瀬カントリーとの相性は悪くない。手嶋はコースマネジメントのイメージはできていた。

 首位とは1打差で迎えた最終ラウンド。スタート1番ホールで、バーディーが先攻。3番パー3、5番パー5、さらに9番パー5でも着実にバーディーを獲ると、首位を逆転し、後続をじわじわと引き離していった。

 バックナインに入り12番パー5ではさらにバーディーを重ね、ついに9アンダー。ここまでノーボギーと順調にスコアを伸ばしていた手嶋には、「優勝」の二文字が見えはじめていた。迎えた15番パー4。風に流されたティーショットは転がりつづけ、木の根元にぴったりとくっついた。左打ちでボールを出したが、風と距離の読みが合わずに痛恨のダブルボギー。このホールで7アンダーの塚田と並び、好調だった流れに変化が現れる。試練は続き、17番パー3ホールで「バーディーを取るために果敢に行かないといけないと思ったのですが、奥の一番外してはいけないバンカーに入れてしまって」と渋い表情で振り返る。「塚田君もティーショットミスしていたから、普通に真ん中打てば良かったのにね。まあ仕方ないですけど」と手嶋は唇をかんだ。

 最終18番のグリーン上、パーセーブで終えた手嶋はすがすがしい表情で、初優勝を飾った塚田の健闘を称えた。「優勝争いができて、本当に楽しかった。今年は引っ越しをしたりとそれほどゴルフが出来ていない中、好位置でフィニッシュできました。レギュラーツアー以来、ウィラチャンとも久々に同組で優勝争いができたことも面白かったです。今回はいいスタートが切れたし、こういう雰囲気で、今年もシニアツアーを楽しみたい」。優勝できる位置にいただけに悔いも残っているが、それでも単独2位という上々スタートが切れたことは、手嶋の自信を深めることになった。