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ティーチングプロ

〈TCPシニア選手権/大会前日〉アワード最優秀賞受賞者・上田栄民は選手権優勝も叶えたい

2022年10月31日

 今年のティーチングプロシニア選手権には、PGAティーチングプロアワードで最優秀賞を獲得している2名の選手が出場している。

 ティーチングプロアワードは、新たなレッスン理論を日々研究、実践している会員が、その成果を発表し、優れたものに対して表彰する場として2008年からスタート。2010年に「結果の出るイメージと順序」を発表した桑田泉(52・A)と2019年「スイング軸体感デバイス JIKU-KNOB」で受賞した上田栄民(57・A)が、研修会と2次予選会を勝ち抜き、120名のリストに名前を載せている。

 静ヒルズはショートゲームやパッティングの練習施設が充実。上田はアプローチ練習にとりわけ時間をかけて取り組んでいた。「初めて選手権に出場できることになったんですよ。試合に出場できるなんていい刺激になっています。人生、いつまでゴルフできるかわからないですから、できるときに挑戦したいのです」と力強く口にした。

 実は今年の6月、高負荷トレーニング中に血尿がみられ、医者は「膀胱がん」ステージⅡと診断した。8月に手術を行いリハビリを経て9月のシニア2次予選を通過。実力で今回の選手権出場を決めた。「がんの告知を受けたときは、やはりショックでした。うつ状態にもなりまして、脳も繊細で臓器の一部なんだなと感じました。人はいつまで生きられるか分からない。今は自分のために、自分のゴルフをできる限りやってみたいんです」。

 上田は多摩センター、町田、鶴川、淵野辺、小平に「エイミンゴルフアカデミー」を開校し、生徒も1000名以上を数え、日々レッスン指導や、独自の理論を発表。現在もyoutubeチャンネルを中心に幅広くティーチングプロ活動に取り組む、信望の高いティーチングプロのひとり。日々忙しく過ごす時間の中でも、自身の技術向上も目指すことにも情熱がある。「プロゴルファーとして伝えていきたい情報は、常にアップデートが必要です。日々アンテナを張って情報を収集しています」とモチベーションは高い。

 「アワード最優秀賞とこのティーチングプロシニア選手権のタイトルも手にできたら、最高のPGAプロですよね。この選手権を制してプロシニア出場資格が欲しいです。プロゴルファーとしてはトーナメントのフィールドに立ってみたい」と夢を抱く。これまでもたくさんの活躍を示してきた上田。応援してくれるレッスン生や周囲のサポートをいただいた方々へ、最優秀賞に次ぐ「選手権優勝」という報告を届けたい。