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【野萩カップPGA後援/FR】坂本柊人がプロ転向後、初優勝を飾る

2022年05月11日

 今年1月にPGAに入会したばかりの坂本柊人(22)が、プロ転向後初めての優勝を飾った。初日7アンダーの首位タイでスタートし、4つスコアを伸ばして通算11アンダーで逃げ切り優勝し、8月の日本プロへの出場権を手にした。1打差2位に宇佐美祐樹(33)、2打差3位に山田大晟(26)が入った。

 最終18番のセカンド地点に来た坂本は、クラブカートのモニターに映るスコア速報を見てちょっと驚いた。「ティーショットの時は宇佐美さんと2打差だったんで、パー狙い、ボギーでも良しとしようと思って4番アイアンで刻んだんです」という。ピンまで220ヤードを残したセカンド地点で1打差に迫られたことを知り、気持ちを切り替えた。「バーディー狙いでパーを取る」。ティーショットと同じ4番アイアンを手にした。グリーンのセンターに乗せ、2パットのパーで切り抜けて、プロ転向後初めての優勝を手にした。

 「ウイニングパット(10センチ)を入れたときはホッとしました」といい、表彰式でカップを渡された時は「プロになって日が浅いので、なんか、ふわふわした気持ちになりました」と笑った。

 7アンダーの首位タイでスタートした。2番パー5で手前7メートルほどのバーディーパットを入れた。7番でバーディー、8番パー5でイーグルと順調にスコアを伸ばした。9番でボギーにしたが10アンダーの単独首位で折り返した。「でも9番のボギーで(勢いが)止まってしまった感じがします」と、そこからパーを重ねる展開に。クラブカートのモニターでのスコア速報は「なるべく見ないようにしていた」という。

 16番でピン5メートルに乗せ「それまでずっとバーディーパットが入っていなかったので、割り切って強めしっかりで打った」というのが功を奏してバーディー。前の組で回る2位宇佐美が17番でボギーにして2打差になった。それでも、勝利をつかむには最終18番での最後の試練があった。

 中央学院大出身で、日本アマに4度出場などがあるが「2回は予選落ち、2回は通っても30位ぐらい」という学生時代だった。2021年のプロテストに合格し、今年1月1日にPGA会員になったばかり。「アマチュア時代にも2位が多かったんで、優勝なんて味わったことがなかった」と、PGA後援競技でまずはプロ1勝を味わった。「この大会では2日間アンダーパーを目指したんですが、目標を達成できました。逃げ切るのはなかなかできないことだとも思います」と、目の前の目標もクリアできた。

 この優勝で、日本プロへの出場権を獲得した。「日本プロで結果を残して、QTでレギュラーツアーに出場できるようにしたい」と、次の目標を掲げた。

(オフィシャルライター・赤坂厚)