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シニアツアー

【シニア最終予選/FR】ドリームショットの看板を背負った矢澤直樹が4バーディーノーボギーで2位の座をゲット

2023年03月18日

 シニア3年目を迎える矢澤直樹が、2度目のシニア最終予選会挑戦で2位通過を果たし、今季もシニアツアー参戦の権利を獲得した。

 昨年の最終予選会は宮崎のトム・ワトソンゴルフコースで行われ、矢澤は74-73-70の217ストロークとし、8位でツアーカードを獲得。昨シーズンを振り返ってみると13試合に参加し、トップ10入りはISPSハンダシニアの5位に留まり、シーズン賞金ランキングは49位。無我夢中で全力を尽くしたシード初年度の結果に、悔しさがにじむ。「成績が出せない原因はパッティング。平均パット数が72位とひどかった」と渋い表情で振り返った。

 最終ラウンドは雨風という過酷な状況が待ち受けていたが、矢澤にとっては好条件でもあった。「初日、2日目とグリーンをキャッチしたボールは止まらないし、グリーンも速くて難しかった。それが一転して、ウェッジショットは止まるから、3パット不安は無かったんですね。ウェットでやり易いなと感じたので、マネジメントがしやすくなったんです」と気持ちのゆらぎは落ち着いていた。

 アイアンショットがダフってしまっても、ゲームの組み立てを「バーディーチャンスを作る」から「グリーンセンターを狙う」にシフトすることで展開を楽にできた。前半で2つ、後半でも2つ丁寧にバーディーを奪い、最終ラウンドではベストスコアの68をマーク。ノーボギーというおまけ付きだ。

 現在は、静岡県浜松市にあるドリームショットゴルフクラブという練習場の所属プロとして活動している。会社の有休を使ってツアーに参戦することになるが「人手が足りない中でスタッフのみなさんの仕事にも迷惑をかけてしまって申し訳ない気持ちでいます。練習場では色んな方から声援をいただけたりと感謝していますし、今年こそは良い結果を持ち帰りたい」。

 矢澤はトーナメントプレーヤーとして今年25年目を迎え、日々練習にも明け暮れる一方、身体の怪我も出始めた。診断された「両肩の腱板断裂」は、今回の最終予選参加にあたっても不安でいっぱいだった。「今シーズンは怪我と向き合いながらの参戦になると思うので、準備できることが限られてきます。それでも昨年のツアーで見えた弱点をしっかり克服して、結果を残したい」と怯むことはない。

 「ドリームショットゴルフクラブ」という希望と夢が詰まった看板を背負って、矢澤のシニアツアー3年目がスタートする。