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シニアツアー

【シニア最終予選/FR】61歳のベテラン、グレゴリー・マイヤーが4位フィニッシュ

2023年03月17日

 2021年シニアツアー賞金ランキングを22位とし、昨シーズンは賞金シード選手として参戦していたハワイ出身、関西弁を流暢に話すグレゴリー・マイヤーが、最終予選会を213ストローク、通算3アンダー4位フィニッシュし、今季のシニアツアー出場資格を獲得した。初日71、2日目は70、そして最終日は72と安定した内容で、60歳以上の出場選手11名の中で唯一トップ10入りを果たした。

 スコアを崩すことなく順調にプレーが出来ていたと思いきや、「今年1月にギックリ腰をやっちゃって、久々に故郷ハワイに帰ってゴルフを楽しもうと思ったら、ぜんぜんだめ。手打ちゴルフしかできなかったんだよ」と唇をかんだ。「だから練習してない。こわごわやってる。今回もラウンド以外は練習もしてない」。マイヤーの病状は思っているよりも深刻で、最終予選に回復が間に合うかどうかの瀬戸際だった。

 第2ラウンドを3アンダー2位とし好位置で迎えた最終ラウンドだったが、雨風という大きなハンディが待ち受けていた。「ほんと雨、きつかった。だけどねボールをフェアウェイに置く、グリーンに置く、トラブルはしないようにってマネジメントを続けた。僕はいぶすきのコースが好きだし、コースを良く知っている。コースに見合ったスイングとかまあまあ身体が覚えている。少しずつ思い出しながら、とにかく無理しなかったんだよ」と充実した表情をみせた。2020年の「いわさき白露シニア」では最終日に67をマークし、溝口英二とプレーオフを経験している。優勝こそ逃すもののコースを熟知しているベテランシニアの1人でもある。

 2014年12月に大動脈瘤が見つかり、心臓弁の交換も含む8時間半にわたる手術を受けた。2015年5月にツアーに復帰。同年に開催されたセブンヒルズカップKBCシニアオープンで優勝して以来、これまでシニア通算3勝を挙げている。「僕ももうじき62歳になる。僕にはこれまで培ってきた経験と知恵があるからね、こういうコンディションの時だからこそ、ムリシナイ、アキラメナイこと」。マイヤーが丁寧に選んだ言葉には、ゴルフ人生における理知が含まれていた。