第2ラウンドは1アンダー6位グループからスタートしたインド出身のジーブ・ミルカ・シン(51)が5バーディー・ノーボギーで回り通算6アンダーまで一気に伸ばして単独首位。3打差2位に今井克宗(50)、グレゴリー・マイヤー(61)が続き、さらに1打差の4位には田村尚之(58)、溝口英二(58)とシニアツアーで優勝経験があるベテラン選手が続いている。
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「今日はドライバー、アイアン、パッティングとすべてにおいてグッドでした。パッティングが決まってくれたよ」とシンは目を細めた。スタート10番ホールからショットが冴えわたり、1メートルにつけてバーディー発進。13番パー5では4メートルを一発で仕留めて2つ目のバーディーとし、16番ホールから連続するシビアなホールはパーセーブで凌いだ。後半2番パー4はグリーン外からのチップインバーディーを沈め、7,8番と約5メートルの距離あるバーディーパットを沈めてスコアを伸ばした。
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得意なドライバーショットが冴えわたった一日だった。最近ドライバーを「パラダイム」にチェンジして精度が安定し、堂々とティーインググランドにも立てているという。「今の平均飛距離は285ヤードくらいですけど、コンポージャー(落ち着いて)してゲームマネジメントできました」と好調さを分析する。
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2020年のPGA資格認定プロテストに合格後、昨シーズンは「レギュラーツアー2勝以上を挙げている者」という資格を行使して日本シニアツアー11試合に参加した。2度のトップテン入りに留まり賞金ランキングは42位。しかしヨーロピアンツアー4勝、アジアンツアー6勝、日本レギュラーツアー4勝、マスターズには3回出場している世界で活躍する名プレーヤーでもある。「こういうときこそ冷静さが大事。昨日、今日と同じゴルフができれば結果がついてくる」。試合巧者のシンがこのまま首位を逃げ切るか。
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