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グランドゴールド

【ドゥ.ヨネザワ企業G杯 関西ゴールド/FR】中尾豊健が6打差を逆転、公式戦初タイトル獲得

2023年05月18日

 くまもと阿蘇カントリークラブ湯の谷コースで18日に行われたドゥ.ヨネザワ企業グループカップ

関西プロゴルフグランド・ゴールドシニア選手権大会

の最終ラウンド。寒さに加え朝からの雨風で厳しい戦いが強いられたが、5バーディー1ボギー、68ストロークで回った中尾豊健(71)が通算1アンダーとし逆転優勝を飾った。優勝賞金15万円と優勝トロフィーが贈られた。阿蘇出身の草野忠重(67)、中村彰男(71)、時田陽充(67)が147ストローク、3オーバーで2位タイ。9月に和歌山の南紀白浜ゴルフ倶楽部で行われる日本プロゴルフゴールドシニア選手権にはシード選手を除く上位4名が進出する。

 レギュラーツアー1勝、シニアツアー2勝を挙げている大阪府出身の中尾豊健が、71歳にしてようやくPGA公式競技で初優勝を挙げた。最終ラウンドは5バーディー・1ボギーの68をマーク。雨風の強まる中でも自分のプレーを貫き、手に入れた優勝。「だってね、他の選手は崩れると思っていなかったからびっくりしていますよ。自分がうまくゲーム運びしていたので、難しいとは感じなかったのです」と話し、するりと勝利を手繰り寄せた形だ。

 「今週はティーショットがしっかりと打てていたんですよ。前日はパッティングがショートしてしまうことが多かったので、この雨の中でしっかりと打てたことが、この結果です」と振り返る。最終ラウンドでは5番ホールから3連続バーディーで勢いにのり、9番で2メートルに着けて前半を32で回る。後半に入ると13番ホールから雨が強く降り出して、14番パー5では2メートルほどの距離から3パットボギー。しかし17番のグリーンカラーから8メートルのパッティングが入り、最後までスコアを崩すことなく68ストロークでホールアウト。71歳の中尾にとって、エージシュートでの優勝は嬉しさもひとしおだ。

 勝因は2つあるという。1つは大先輩の古市忠夫プロと山尾壽男プロが同組でプレーし、良い緊張感を持ってプレーができたこと。もうひとつの理由は、所属している関空クラシックゴルフ倶楽部が、くまもと阿蘇CCとよく似た形状の山岳コースであり、マネジメントをうまく運べたということ。中尾は所属コースと練習場で日々過ごし、ゴルフとは片時も離れた時が無い。しかし最近は悩みが出てきたそうで「練習すればするほど、飛ばないし、スコアが出なくてね。だからがっかりしてばかり。だけど、こういうときに練習の成果が発揮してくるのかもしれないですね」としみじみ語った。

 今年の9月に開催予定の日本プロゴルフゴールドシニア選手権は、所属先と同じ系列コースということもあり、大会ホストプロとして挑むことになる。「初の公式戦優勝は本当に嬉しい限りです。所属コースではこれまで以上に練習を重ねて、日本タイトル奪取を目標に挑みます」と充実した表情を見せた。