レギュラー、シニアツアー未勝利の髙橋朋載(52)が、コスモヘルスカップ第1ラウンドを首位と3打差6アンダーの4位につけて、優勝争いに名乗りを挙げてきた。今年3月に行われたシニア最終予選会で15位という順位を獲り、コスモヘルスカップを含めると今季は全13試合中10試合に出場を叶えている。
髙橋にとって今季の最終日最終組は3度目。8月マルハンシニア最終組では優勝スコアに1打及ばず3位。10月の佐世保シニアでは最終ラウンドの前半で優勝争いから脱落してしまった苦い経験がある。そして今回迎えた3度目の優勝争い。髙橋は経験値も積んで、心の準備もできている。
元々髙橋はロングヒッターではあるが、さらに精度を高めた飛距離アップにも取り組んでいるという。昨年PGAティーチングプロアワード優秀賞を獲得した「リバイバー」という練習器具の素振り棒が、髙橋の安定したショットを生み出している。「重心を意識した反復練習ができていますし、飛距離も15ヤードほど伸びていますね。すごくいいので、周りのシニアプロにも僕が薦めているくらいですよ」と効果も得られている。
しかしカレドニアンは飛距離以外にも高いコース戦略が求められ、トップクラスの難易度を誇るチャンピオンコース。実は高橋、カレドニアンが開場した1990年から5年間、研修生として在籍していた経歴があり、カレドニアンで育ったゴルファーだったのだ。「僕のホームコースなんです。ここでゴルフに夢中になり、たくさん練習をさせてもらいました。今もメンバーとして練習に通っていますし、ゴルフ場スタッフのみなさんも知っていますので、とても居心地がいいんです」。
カレドニアンでの研修生時代から3年後の1998年に、髙橋はプロテストに合格。プロ入りから数えて25年後、シニアツアープレーヤーとしてカレドニアンに戻ってきて、優勝争いを演じるまでに至っている。「最終ラウンド、頑張りますよ」と嬉しそうな表情で、ホールアウト後の練習に向かった。