2015年、43歳の時に資格認定最終プロテストを初受験し合格。同年PGAトーナメントプレーヤー入会を果たし、現在51歳のシニア2年目を迎える中井学が、コスモヘルスカップに参戦する。昨年に続き、コスモヘルスカップは2度目の出場で、プロテスト合格を目指した理由のひとつである「シニアツアーで戦う」という夢に挑み続けている。
中井といえば、人気を確立したYoutuberで登録者数は優に27万人を超える。番組出演にとどまらず、ゴルフレッスンも手掛けたりと多忙を極めているが、昨年に続き主催者推薦をいただくことになり、大会出場が叶った形となった。「スタートラインがどうであれ、どういった境遇であれ、諦めなければ叶うんだというところを示しておかないと、指導する時に説得力ないじゃないですか。だからこのような機会は本当に有難いです」と出場する目的も明快だ。
Youtuberとして活躍する中井は「ゴルフがいかに素晴らしいスポーツで、僕もゴルフに助けてもらった面がいっぱいあるから、それを皆さんに伝えるにはどうしたらいいかっていうのがあります。やっぱり自分のライフワークの1つなので、 どういった形でもいいので、ゴルフが素晴らしいものだっていうことを伝えていきたい」とプロゴルファーとして、ゴルフを伝道することに主眼を置いている。
そんなプロゴルファー中井がゴルフを続ける理由は、若い頃に受けた「トラウマ」にあるという。「30、35年前かな。ジュニア時代、キャディーバックを抱えて電車に乗って予選会に向かった時に、ジュニアでゴルフなんかしていやがるって乗客から言われたんです。ゴルフは大人のスポーツで、僕らがしちゃいけないんだ、悪いスポーツなんだって感じてしまって。そんな思いも含めてゴルフを辞めた時期もありました。だけど、ゴルフの魅力に気づいて再始動したのですが、いかに素晴らしいスポーツだということにまた気づかされた。それをみなさんに伝えていきたいんですよ」。中井がメディアを通じて活動を続けているのは、ゴルフには強い魅力があるということに尽きるのだ。
「ぜひ、プロの素晴らしいプレーを見ていただきたい。そのためには現地に足を運んでもらいたい。そういったこと発信するのが僕の役割で使命ですから」と中井はビックスマイルを見せた。
戦略性の高いカレドニアンで、中井はどう攻略するのだろう。「どこにどういうショットを打っていかなきゃいけないかっていうのがすごく明確に求められる。だから技量が明確になりますよ。技量のない人間はポンと弾かれてしまうような感じなので、とてもチャレンジングだなというのはありますね。好きなタイプのコースなので、楽しみです」と期待が膨らんでいる様子。
さらに「帯同キャディには、女子プロテストに挑戦している教え子がついてくれています。2次プロテストに1打差で落ちてしまって、ゴルフを続けるかどうかも迷っている。だからちょっと気分転換もしてもらいたいし、自分にとってプラスアルファの選択をしてもらえたら嬉しい」と言い、師匠としての役割も担っている。
人間模様、そして生き様も含めて見どころの詰まったコスモヘルスカップ。中井学がシニアツアーを戦う姿も、ぜひ会場で味わってもらいたい。