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シニアツアー

〔福岡シニアOP/FR〕プレーオフに敗れシニア初優勝を逃した片山晋呉は今季シニアツアーを終了しレギュラーへ

2023年10月29日

 最終ラウンドは5アンダー首位からスタートした片山晋呉(50)。4番パー5でバーディーを先攻させたが、ワンオンも狙える短い5番パー4(305ヤード)でティーショットを右の林に落とすミスショット。このホールをダブルボギーにするが、続く6番でバウンスバックに成功。ところが7番パー3でボールはグリーンを捉えられず左サイドの難しいラフへ落ちてボギーにしてしまう。8番でもティーショットが木の根元につくトラブルもあり、連続ボギーでスコアを落としてしまう。

しかし片山はここからギアを入れ始めた。9番から3連続バーディーで取り返すと、13番から最終18番までの6連続バーディーと一気に畳みかけた。宮本が62を出して逆転首位に立っていることも片山の会心ゴルフに火をつけた。片山はインコースだけで28という驚異の快スコアをマークするという圧巻のプレーを見せつけ、通算12アンダーで宮本に並び、シニア初優勝をかけて勝負をプレーオフに持ち込んだのだった。

プレーオフ2ホール目、片山はティーショットを左林方向へ。ベアグランドからフェアウェイに出して、3打目をグリーンオン。バーディーパットはピンまで6、7メートルの距離が残った。宮本がバンカーからピン50センチに寄せて先にバーディーを決めると、片山のパットはわずかにカップを外れて、宮本の優勝が決まった。

 シニア初優勝は逃したが「プレーオフまで持っていけたからね。まあ、これからはこういうプレーオフが何回もあるんじゃない」とベテランプレーヤーは想定する。片山はこの大会でシニア初優勝を挙げ、賞金ランキング上位に入り、来年海外シニアメジャーに挑戦というシュミレーションも描いていただけに、口に出さない悔しさも大きい。

 片山はこの福岡シニアオープンで今季のシニア参戦を終え、残りのシーズンはレギュラーツアーに挑むことを明言した。「次は来年の春かな」と言葉少なめに、激闘を繰り広げた会場を後にした。