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シニアツアー

〔福岡シニアOP/前日〕歴代覇者伊澤利光は頼もしい相棒と地元福岡で上昇気流に乗りたい

2023年10月27日

地域ジュニアスポーツを応援する「第7回福岡シニアオープンゴルフトーナメント」が福岡カントリー倶楽部和白コースで10月28日、29日の2日間開催される。大会は昨年よりプロが8名増えて78名、スーパーシニア12名、アマ46名の136名が参加する。シニアの部(6,588ヤード/パー72)ではディフェンディングチャンピオンのプラヤド・マークセン(57)をはじめ、髙橋勝成(73)、倉本昌弘(68)、伊澤利光(54)、宮本勝昌(51)さらに地元福岡出身の藤田寛之(54)といったベテラン選手が勢ぞろいする。エキシビションマッチのスーパーシニアの部(6,077ヤード/パー72)では海老原清治(74)、友利勝良(69)、山本善隆(72)らが参加する。

2019年大会覇者の伊澤利光(54)が、アイドリングから一段ギアを上げてくる感じを出してきた。レギュラーツアー現役プレーヤー「小田孔明」が伊澤の帯同キャディを務めるのだ。今週はレギュラーツアーが休みということで、小田は約5か月前から「福岡シニアで担がせてください」と伊澤に直談判していたという。かれこれ20年近くの付き合いがある中で、現役プロとの初タッグが組まれることになる。

伊澤はレギュラーツアー通算16勝をあげ、2度の賞金王タイトルも手に入れたトップクラスのプレーヤー。神奈川出身だが、現在は福岡に拠点を置いて活動中。九州地区の試合に参加する機会も多い上、伊澤は「チーム孔明の合宿にも行きますしね」と明かし、九州出身のツアー選手と交流することで、技術の向上を狙っている。

といったところで、伊澤は最年長で大ベテランプレーヤー。プロアマプレー中、小田が伊澤に対して「先生!ドライバーでいいですか?」と話す様子からすると、小田が尊敬していることが伝わり、微笑ましい雰囲気でもある。

小田は今季レギュラーツアーに19試合参加し、予選通過は10回。賞金ランキングも100位以内に届かず苦戦しているが、シニアツアーで戦う伊澤の姿勢を通じて何か収穫があるに違いない。伊澤にとっては今季これまで8戦中トップ10入りはノジマチャンピオンカップの1度だけという状況を、なんとしても打破したいという秘めた思いもある。「いつも優勝するつもりでやっていますけど、なかなかうまくいかずで・・・。今週はショットもパットも調子が非常に良いので期待できるかなと思いますよ」とイメージの良いコースで期待を寄せる。

相性が良いのと自分が好きなコースというのは、プロでもアマチュアでも別ものという感覚もあるが、伊澤は「レギュラー時代は意外と苦手なコースで勝っていたりしましたけどね、この和白のイメージは良いです」と語気を強める。現役ツアー選手との新タッグで、伊澤が地元福岡でエンジンを鳴らし始めたようだ。