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シニアツアー

〔佐世保シニアOP/FR〕塚田好宣がプレーオフを制し大会初優勝、シニア2勝目を飾る

2023年10月15日

「第10回トラストグループカップ佐世保シニアオープンゴルフトーナメント」の最終ラウンド。3位タイからスタートした塚田好宣(54)と首位の田村尚之(59)が通算11アンダーで並びプレーオフへ。1ホール目で塚田がバーディーを奪い、シニアツアー2勝目を飾った。1打差の3位には大会レコードをマークした山添昌良(56)が続いた。また最終ラウンドで68歳の室田淳が68ストロークで回り、エージシュートを達成している。

 最終ラウンドは最終組の激しい戦いが繰り広げられた。シニア初優勝を狙う飯島宏明と高橋朋範が前半スコアを落とし優勝争いから脱落。首位を快走する田村尚之は、ティーショットを着実にフェアウェイに置き、バーディーチャンスを作り続ける。塚田はロングドライブを武器に、ショートゲームでバーディーを狙い続けた。8番パー3では先攻の田村が1メートルに着けると、塚田は田村のさらに内側に入れ、バーディーを重ねる白熱したゲームを展開。9番パー5では塚田がバーディー、田村はパーで前半終えて2打差まで迫っていた。

後半に入ってゲームが動き出した。塚田が10、11とここまで5連続バーディー重ねて、田村にプレッシャーをかけた。13番で田村がバーディーを獲り、再び1打差。15番パー3で、塚田が10メートル強のバーディーパットをねじ込み、11アンダーでふたたび並ぶ。田村は後半パッティングが決まらない中、塚田が17番でさらにバーディーで首位に抜け出した。最終18番パー5。ロングヒッターの塚田に勝機ありという流れの中で、グリーンオーバーした塚田がアプローチのミス。5オン1パットのボギーとした塚田に対し、着実にパーを拾った田村が再びスコアで並び、2人の一騎打ちはプレーオフに突入した。

プレーオフ1ホール目。先攻・田村のサードショットはピンまで2メートルに。後攻・塚田は田村のライン内側1.5メートルに着けた。田村のバーディーパットはわずかにカップをすり抜けた。田村のラインを参考にした塚田は、何度もグリーンを確かめ、カップの左内側に狙いを定めて、バーディーを仕留めた。塚田は大接戦の末、第10回大会の頂点に立ったのだった。

 一昨年のオフから取り組んでいる体づくりがショットの精度を上げてきている。千葉県にある整形外科で現状の体型分析をしてもらい、塚田個人に合った体の使い方やトレーニングを指導してもらっている。「足の裏の使い方を意識するようになったら、ゆがみや偏りがなくなってきたのです。苦手だったフェードも打てるようになって、ショットのバリエーションも増えましたね」と取り組んでいる体づくりが結果を伴ってきている。

 塚田は優勝スピーチで「佐世保のみなさんの応援が力になりました」と感謝を伝えた。2019年から出場している佐世保シニアだが31位(19年)、11位(21年)、5位(22年)と毎年順位を上げている相性の良い大会でもあった。仲間のプロと交流を深めている佐世保の方々とは、美味しい食事とお酒を楽しむ仲でもある。「オフの時期に一緒にゴルフしたり食事をしたり、本当に居心地がいい場所です。昨夜もご一緒させてもらったのですが『頑張ってください』とエールをもらっていましたし、今朝も会場に応援にきてくれて。本当に力になりました」と破顔一笑した。

 「シニアツアープロとして色々なことに挑戦していきたい」と目を輝かせる塚田は、まずはケガをしない体づくりを行いながら、飛距離アップを求めた練習も取り入れる。さらに世界のシニアトーナメントにも挑戦。塚田は今週台湾で行われる「フーボンシニアオープン」にエントリーを済ませており、明日渡航というハードスケジュールをこなす。「調子はずっといい感じがあります。パットが決まってくれば、優勝争いをしたい。あとは年末に開催される日立3ツアーズに出られたら嬉しいです」。好奇心旺盛でマイペースを貫く塚田。心身共にパワーアップを目指し、今季シニアツアーを最後まで全力で駆け抜ける。