今夏のファンケルクラシック3位入賞からたびたび優勝争いに絡み、現在賞金ランキング7位とシニア初優勝を狙い調子を上げているのが飯島宏明(52)。
佐世保シニアの第1ラウンドは、スタート1番ホールでピン左1.5メートルに着けてバーディー奪取と絶好のスタートを切った。3番パー5では上から4メートルのスライスラインを読み切って2つ目のバーディー。6番はティーショットを左に曲げてしまいボギーにしたが、8番から怒涛の4連続バーディーでスコアを一気に荒稼ぎ。その後もバーディーチャンスを作りながら、15、16番でバーディーを重ねたが、最終18番パー5では3打目残り115ヤードがグリーン奥のバンカーへ。バンカーショットを上手く寄せたが、パッティングの際にまさかの虫が出現。動きを止められずにショートしてボギーという不運もあったが、全体で2位と優勝圏内に入り、最終日最終組で戦うことになった。
飯島本人も「ナイスプレーですよ。今は何をやってもうまくいく感じがあって」と笑顔もはじける。去年の最終戦から先輩プロの清水洋一に教わったボールの合わせ方や、6月のスターツシニアで、尾崎健夫から指摘された「体の残し過ぎ」を体が浮かないようにスイングを意識すること。さらに先週の日本プロシニアではドライバーとフェアウェイウッドを新しいシャフトに替えたことで、フェアウェイの転がりも良く距離も出てきたこと。
流れの良いプレーを作り出すことでパッティングも決まりだし、8つのバーディーを量産したのだった。
「意識しないようにするのは無理だとは思いますが、優勝は狙っています。一打でもよくスコアを作りたい」と目標も明確に口にする。先週の日本プロシニアでは3日目に首位に立ちながら最終日に74とスコアを伸ばせず首位のスリロットにシニア初優勝を譲ってしまった。プロシニアでは優勝というプレッシャーと優勝を逃した悔しさをしっかりと味わった。優勝争いの経験値を上げた状態で、最終ラウンドに挑むことになる。
飯島は「仲間と一緒に佐世保での時間を楽しんでいます。明日の最終ラウンドが終わったら、みんなで名物の佐世保バーガーを食べに行く予定ですし、お土産のカステラを探しにいくのも楽しみのひとつなんです」と充実した時間を過ごしていることも好調の要因。首位と2打差で挑む飯島の佐世保シニア最終ラウンドから目が離せない。