名誉競技として行われいるスーパーシニアの部は、エージシュートを達成した佐野修一(75)、中村通(72)が1アンダーで首位に並んだ。1打差3位タイのイーブンパーで青木基正(73)、友利勝良(68)で追う展開となっている。
72歳・中村通が4バーディー3ボギー、1アンダー71ストロークで回り、第1ラウンドを首位タイとした。中村はPGA競技で初のエージシュート達成に「やっとエージシュート出ましたね。パットが決まってくれました。ホンマ嬉しいですよ」と頬を緩ませた。
4番で5メートルを沈め最初のバーディー奪取。6番で1.5メートルを確実に仕留めたが、7、9番をボギーとしイーブンパーに戻す。仕切り直した後半の10番ホールでは1メートル弱につけてバーディー。13番は3メートルのパットをショートしてボギーにしたが、14番で同じく3メートルの距離をきちんと沈めてスコアを取り戻した。
「ラッキーもあるけれど、ひとつずつ丁寧にプレーして、アンダーパーを狙って集中した結果です」と中村は振り返った。シニアツアーには21年間、出場を続けている大ベテラン選手だが、佐世保シニアはスーパーシニアの部という名誉部門でエントリー。同世代の選手と肩を並べた熱い戦いは、シニアツアーとは違う新たな気持ちで挑むことができる。「パットが良い感じできていますからね。集中して明日もアンダーバー、エージシュートが目標です」。レギュラーツアー20勝を誇る中村が、最終ラウンドも全力で戦いに挑む。
今年6月に前立腺がんの手術を受け、暑い夏のリハビリを経て、先月復帰戦となる日本プロゴルフゴールドシニア選手権では6オーバー19位タイ(73・77)でフィニッシュしたのが佐野修一(75)。佐野は6バーディー・3ボギー・1ダブルボギーと出入りの激しいゴルフだったが、1アンダー71で中村と並び首位スタートを切った。
スタート1番では右から5メートルのパットを沈めて、幸先の良いバーディー。しかしゴルフができる嬉しさからなのか、久しぶりに緊張していたという。ショットは左右にぶれながらもパーボギー、パーボギーの一進一退。9番パー5で3メートルを沈め、前半は2アンダーで折り返す。12番パー3ではグリーンを外してボギーとしたあと、13番では7メートルを入れてバウンスバックに成功。16番でティーショットが大きく右へ。グリーンに乗せるまで気づけば5打。2パットのダブルボギー。「こんなゴルフがたまにでてくる年になってしまったよ」と肩をすくめた。最終18番ではグリーン手前から2メートルの距離につけてバーディーフィニッシュ。アンダーバー71のスコアは、堂々エージシュートの達成だ。
佐野にとっては相性の良い佐世保シニア。3年前のスーパーシニアの部では初出場、初優勝を飾っている。「今日は同組に海老原清二がいて、清ちゃんはずっと俺のライバルだからね、負けられない戦いがあったよ。昔からの良いライバルがたくさんいる。こういうのが一番励みになる。みんなとゴルフでたくさんドキドキしたい」。佐野は手術を受けてからゴルフがもっと楽しくなったという。「最終日も元気でいくからな」と張りのある大きな声がクラブハウスに響いた。
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