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シニアツアー

【日本シニアOP/3R】首位・宮本勝昌に1打差の藤田寛之、さらに1打差増田伸洋と混戦の優勝争いへ

2023年09月16日

「第33回日本シニアオープンゴルフ選手権」の第3ラウンド。コースは朝から強い日差しが照り付け、日本海から重い風が吹き抜ける中で、2位タイからスタートした宮本勝昌(51)が5バーディー1ボギー通算9アンダーで単独首位に立つ。1打差2位に藤田寛之(54)、さらに1打差の7アンダー3位に増田伸洋(50)、6アンダー4位に片山晋呉(50)とレギュラーツアー優勝経験者の名前が続く。前年覇者プラヤド・マークセン(57)は5アンダー5位タイに後退するが、優勝争いメンバーにしっかりと名乗りを挙げている。


 第3ラウンドを5バーディー・1ボギーの68で回り、現在シニア賞金ランキング首位を快走する宮本勝昌が単独首位に立った。前半で奪った3つのバーディーで、ショットの安定度を見せつけた。後半に入ってから仕留めた2つのバーディーも精度の高さが光っていた。最終18番パー5では2オンに成功し周りをどよめかせたが、3パットでパー。それでも「昨日よりはミス幅が少なかったですし、全体的に落ち着いて18ホールプレーできましたね」と評価した。

 シニア2勝目へ王手、さらに賞金王というタイトル獲得という位置も見え始めるが「1点でもリードできればそれに越したことはないです。他人のプレーを気にすると、自分のプレーに集中できなくなりますから」と、最終ラウンドに向けても集中力を高めていく。「あと残り18ホール、最後まで集中して良いプレーができれば、良い結果になるんじゃないかと信じています」。

 宮本にとっては相性の良い北陸の地。シニア2年目という新しいステージに入った宮本が、最大のパフォーマンスを引き出すために、全力で最終ラウンドに挑む。

 第2ラウンドを67で回り、首位1打差2位に着けたのが藤田寛之。今季シニアツアーには全試合に出場しており、現在賞金ランキングは7位。ランク首位の宮本との差は約1390万円ついている。そんな中で迎えたシニアオープンで、藤田のショットが冴えわたった、気分の良い一日だった。「本当にこれまでショットがうまくいかなかったんですよ。朝の練習でひとつヒントがあったのかもしれない。だけど練習しながら見つけないといけない」と口元を引き締めた。

 首位と一打差で迎える最終ラウンドは「毎年いい位置にいるけどタイトルは取れていないんで・・・。今年もいいゴルフができるようにしたいけど、上にいるのが今シニア最強の宮本勝昌で、勝てる相手じゃない」と苦笑い。しかしゴルフゲームは何が起こるかわからないのがだいご味だ。藤田は手ごたえが得られたという良いイメージで、最終ラウンドはチーム芹澤の同門対決を堂々と受けて立つ。

 首位とは2打差の3位についているのが、シニアルーキーの増田伸洋。第2ラウンドはキングオブシニアのプラヤド・マークセンと最終組で回った。増田はスタートから2連続バーディーで好発進。4番パー3では4メートルを沈めて流れを加速させると思われたが、5番でティーショットが小さなデボッドにはまっていたことでコントロールを利かせられずにボギーにする。バーディーチャンスが作れないまま後半へ。強い日差しも照り付ける中、12番ボギー、そして難易度の高い14番パー5では2メートルのバーディーパットを決められずチャンスを逃がした。パッティングにも苦しみながら最後まで我慢のプレーを続けて、なんとか優勝争い圏内に残った。

「最終組で緊張するかなって思っていたのですが、楽しんでいる自分がいました。そのあたりはレギュラーとは少し違うのかなって」と増田はシニア5戦目にしてシニアツアーの雰囲気にすっかりなじんでいるようだ。シニア入りまで集中して取り組んできたショットの練習、そして体幹を中心としたトレーニングの成果が少しずつ現れている。増田が大会前日に口にした「賞金ランキングシードを早く確定させたい」という目標は、現実味を帯びてきた。