今年のシニアルーキーで4月のノジマチャンピオンカップで早くもシニア初優勝を飾ったのがI・J・ジャン。2022年に日本のプロテストに合格、PGA会員入りを果たし、2023年からは本格的に日本のシニアツアーに参戦すると宣言しているレギュラーツアー3勝の試合巧者である。
第2ラウンドのジャンは7バーディー・1ボギーの66をマークしたが、同組のメンバーにも勢いがあった。崎山武志が63、久保勝美は66バーディーを量産。ルーキーの片山晋呉は71とスコアを伸ばしきれなかったが周囲のビックスコアに「すごいね」と感嘆の声を上げていた。
スコアだけではわからないのがメンタルゲームのゴルフ。「我慢して、我慢したんですよ」とジャンには勢いあるゲームではなかったようだ。「私はシニア一年目ですから初めてのコースばかりですし、マネジメントも手探り。そんな中で久保さんと崎山さんのプレーは、全部素晴らしかった。毎ホールが勉強になりましたよ。私が一番若いので飛距離は負けませんでした」と笑顔で先輩の成績を称賛した。
ジャンにとって、人生で初めて訪れた石川県小松市。「こうやってツアーで新しい土地にいくのは楽しいです。小松は素晴らしいですね。私は温泉が大好きだから、毎日入っています。とっても良い泉質です」と頬を緩める。食にも好奇心が強く「昨日は地元で有名な中華料理のかっちゃんというお店に30分並んで入りました。これが全部美味しかった。ペロッと10分で食べて出てきましたけどね」とにっこり。ジャンは日本に来日してから18年近くが経ち、日本の文化を楽しみながら、日本語も上手に使いこなしている。
「首位と3打差はチャンスあります。一生懸命にプレーするだけです」。日本大好き、シニアルーキーのジャンが目を光らせて、明日の最終日戦いに挑む。