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シニアツアー

〔KOMATSU OPEN/1R〕安全運転も深堀圭一郎は2位発進、上がり3ホールは出来すぎ

2023年09月07日

 「最後の3ホールは出来すぎですね。十二分の出来です」と一日を総評したのが前年覇者の深堀圭一郎(54)。前半で2つ伸ばして折り返し。後半10番ではセカンドショットが20センチの距離についたスーパーショット。12番でもバーディー。風の読みも難しい後半で15番は初ボギーとしたが、これまで大ミスなくクリアしてきたことも自信に変え、16番パー3(190ヤード)で1メートルに着けバーディーで取り返す。続く17番では3メートル、さらに18番パー5ではイーグル締め。コースを良く知る深堀の戦略が見事スコアにつながった。

 安全運転を守るゲームマネジメントだった。「このコースは徹底したマネジメントが必要なんです。ティーショットはドライバーだったり3番ウッドだったりと、組み立てて自分で決めた番手でしっかりと打つことが試されますから。今日は風によって使用クラブは変わったこともありますが、最後はこんなにスコアにつながるとは思ってもいなかったですね」。1年前に優勝した時と近い、慎重なゲーム運びが初日から展開されたのだ。

 今回は熱中症対策として競技中、選手が乗用カートに乗車可というローカルルールが用意されている。「さすがに暑いです。カートの用意は本当にありがたかったです。8月のファンケルの初日、後半に入るあたりで熱中症になってしまったので、それからなんとなく体調が優れない状態が続いていて。だからこそこういう対応はありがたかったですし、ベストに近いような良いゴルフができました」と夏の暑さを振り返った。

 コマツオープンは歴史を振り返っても複数回優勝者がいないこともあり、特に大会連覇はプレーヤーに大きな期待がかけられることも事実。深堀は「連覇は簡単なことではないと思っています。だからこそ明日が終わって、上位の塊にもし残っていられたら、最終日面白いラウンドができたらいいですよね」と言葉を選ぶ。

 「良いか悪いかの隣り合わせのトーナメントなので、必死で頑張るしかない」。実は今週、深堀家にとって祝い事が連続する。本日(9月7日)は母、明日(9月8日)は父、そして妻の誕生日が9月10日。深堀は勝機を少しずつ手繰り寄せ始めていた。必死に頑張った先に家族に吉報を届けられたら、最高のシーズンが味わえるだろう。