今季シニアツアー第6戦「コマツオープン2023」が石川にある小松カントリークラブ(6,958ヤード/パー72)で9月7日から9日の3日間開催される。賞金総額6000万円、優勝賞金1200万円と賞金レースを左右する大きな大会のひとつとして位置付けられている。
大会開催に先立ち、9月5日にはPGA吉村金八会長、前年覇者である深堀圭一郎、地元小松市出身の川岸良兼が小松市役所を表敬訪問した。宮橋小松市長、越田小松副市長の出迎えを受け、大会開催への感謝を伝えられる最良の機会が得られた。また小松市にあるイオンモール新小松では、大会PRイベントとして深堀、川岸、そしてハンドボール女子日本トップチームとして有名な、北国銀行ハンドボール部ハニービー2選手も加わり、トークショーや即席ゴルフレッスン会の時間が設けられ、選手の絶妙なかけあいに会場は笑顔にあふれていた。
昨年大会では、首位タイスタートの深堀圭一郎とプラヤド・マークセンがそれぞれ66をマークし通算13アンダーでプレーオフ決戦へ持ち込んだ。18番パー5で行われた2ホール目、深堀がバーディーパットを沈めて優勝し、賞金ランク3位に浮上したことで、昨シーズンは終わりまで調子を崩さずに駆け抜けることができた。
「18番ホールというのは、レギュラー時代からテレビ中継をみていたので、大会を象徴する印象に残るホールです。なかなか思い通りのプレーはできなかったですが、プレーオフ2ホールは、良いイメージで上がれてほっとしています。でも、まさか優勝するとは思っていなかったので、嬉しさとともにちょっと驚きがありました」と深堀は昨年の熱戦を思い起こした。
「コマツオープン」は2007年に小松カントリークラブへ戦いの舞台を移してから16回目の開催となる。試合展開はバーディー合戦という印象も強いが、深堀は「戦略性のあるコースなので、打つところはしっかりとターゲットが決まっています。調子が良くないとスコアはまとめられないですね」とコースを評価する。「自分のどういう球はどのくらいの距離で打っていくということをしっかり組み立てることに尽きますね。今の調子はベストコンディションかというとちょっとまだなのですが、例年9月の調子は悪くないので、今回もゴルフが整ってほしいと思っています」。今シーズンシニア5戦を終えてトップ10入りはノジマシニアの2位タイで、現在の賞金ランキングは11位。今年は5月に全米プロシニア、6月に全米シニアオープン、さらに7月全英シニアオープンと海外シニアメジャーに参戦して世界レベルを味わってきたこともあり、シニア後半戦に向けて期待も高まる。
「大会連覇は簡単ではないと思っています。2日目を良い位置で終え、最終日上位グループのかたまりの中でプレーができることを期待しています」と、深堀は慎重に言葉を選んだ。深堀には見えないプレッシャーものしかかるが、前年覇者という立場で秋の陣初戦「コマツオープン」を戦い抜く。