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シニアツアー

〔Fancl Classic/事前〕前年覇者として挑む鈴木亨は「丁寧に一打一打を積み重ねていく」

2023年08月17日

 シニアツアー第4戦「

ファンケルクラシック

」が8月18日から20日までの3日間、静岡県にある裾野カンツリー倶楽部で開催される。「シニアの元気が日本の元気!!」をスローガンとしてシニアプロ73名、アマチュア5名が参戦。前回覇者の鈴木亨(57)をはじめ中嶋常幸(68)、初代チャンピオンの髙橋勝成(73)、大会最多4勝を挙げている室田淳(68)といったベテラン勢や、地元静岡出身の芹澤信雄(63)、藤田寛之(54)、さらにシニア2戦目のシニアルーキー片山晋呉(50)といった注目の選手が出場する。今年はエキシビジョンマッチとして19、20日の2日間、女子レジェンドの部も新設され、選手の顔触れも華やかになる。

 レギュラーツアー8勝をマーク。シニアツアーは昨年のファンケルクラシックの優勝含め6勝を挙げている鈴木亨(57)。一年ぶりのファンケルクラシックはディフェンディングチャンピオンとしてフィールドに立つことになる。「連覇ができる唯一の選手として戦うことにはなりますが、気負ってしまわないようにね。丁寧に一打一打積み重ねること。それで結果がついてくるといいです」。鈴木は連覇というプレッシャーもうまくかわしながら、自分のゴルフを目指すところだ。

 鈴木はシニア入りして8年目のシーズンを迎える。当初はなかなか結果を出せずに苦しい時期が続いていたというが「ファンケルクラシックは、毎夏楽しみにしていた大会なんですね。若手社員のみなさんが一丸となって、プロアマからずっと私たちのためにおもてなしをしてくれる姿に感激しています。全国のファンケル社員の方々から、大会に向けて心温まるメッセージも事前動画でいただけたりと、心こもった言葉が、私たちシニアの力になっています」と大会主催サイドからエネルギーを受け取っていることも明かす。

 昨年大会を振り返ると、鈴木は68-69-68の205ストローク、通算11アンダーは完全優勝という記録でもあった。「昨年は3日間通じて大きなミスが無かったんです。決して調子が良かったわけではなく、ゲームの流れが良かった。息子の貴之が最終日に応援に駆けつけてくれることになっていたから、それまでに良い位置にいたかったし、戦う父の姿を見てもらいたかったというのもモチベーションにありました」と大好きな家族のエールを力に変えた。「今年も最終日に来てくれるんです。貴之はPGAティーチングプロ入りを目指していて、これから同じプロゴルファーとして歩みだすところ。父がフィールドに立つ姿を見てもらえたら何か新しいことが得られるかもしれないですよね」。ファンケルクラシックは、父と息子の結びつきを強めてくれるようだ。

 57歳というベテランシニアが改めて伝えるシニアツアーとは?「そうですね、レギュラー時代は自分のために頑張っていましたが、シニアツアーはギャラリーが楽しめる大会という位置づけ。ファンケルクラシックは家族連れを含め大勢のギャラリーが来場してくださることが嬉しいですし、そんな雰囲気の中で自然と選手同士の会話も弾みます。そんな和気あいあいのシニアツアーをひとりひとりに味わってもらえたら」と言葉を弾ませる。

 「とにかく良いプレーをして同世代の方々をはじめ、色んな方に元気を伝えたい」。鈴木が大好きなファンケルクラシック。今年のポスターのセンターを飾っていることも、チャンピオンとしての勲章である。「来年も載せてもらえるように笑顔で頑張ろうと、見るたびに励みになります」。注目選手・鈴木亨の活躍に期待がかかる。