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シニアツアー

【スターツシニア/2R】倉本昌弘が63をマークしエージシュート達成し3位に浮上、前年覇者の藤田寛之も3位タイで追走

2023年06月17日

 レギュラーツアー30勝、シニア8勝、グランドシニア4勝、海外シニア2勝を挙げ、永久シードプレーヤとして今季もレギュラーツアーに参戦をしている倉本昌弘(67)が、第2ラウンドで63のビックスコアをマークし、第1ラウンドの30位から27人抜きを見せて一気に上位浮上。しかもエージシュートのおまけつきと王者のゴルフを見せつけた。

 倉本の武器である正確なドライバーショットはフェアウェイを捉え、パッティングも決まり、快走した一日となった。「今日は3、4メートルくらいの距離のパッティングが良く入りました。先週レギュラーツアー(ASO飯塚チャレンジドゴルフ)に出場していたこともあり、すごく良い状態でやれています。今日は伊澤くんと同組でしたが、僕よりもはるかに飛んでいくので、それはレギュラーツアーをやっている感覚と似ていましたし、ドライバーショットの流れも非常に良かったです」と声をはずませた。

 今シーズンレギュラーとシニア両ツアーに出場している選手は、倉本、片山晋呉の永久シードプレーヤーに加え宮本勝昌、谷口徹、深堀圭一郎、手嶋多一、藤田寛之、久保谷健一、横田真一と若手メンバーの名前が挙げられるが、倉本にとって両ツアーへの参戦は「プラスにはならないです。逆ですね。レギュラーでいい成績を残しているのにシニアで勝てないとかね。ゲームマネジメントも全然ちがいますし、コースセッティングはレギュラーの方が厳しいので、厳しいなりのゴルフをしてしまいますから」と違いを指摘する。

 「宮本選手はもっと楽にプレーするといいのかなと思います。レギュラーツアーの感覚でビシビシとやっていますが、そこまで必要ないのにと思うときがあります」と後輩の調子を気にかける様子も。最終ラウンドは首位と5打差で、追いかける立場で優勝を狙える位置でもある。「(優勝は)難しいかもしれませんけど、上位に入ること。もう一度エージシュートできるように頑張ります」と相性のいい大会で、最終日ベストを尽くす。

 前年覇者の藤田寛之(54)は、4バーディー・ボギーフリーで第2ラウンドを終え、通算8アンダー3位グループに着けた。「ショットの内容からするとこれが限界。大きなミスも無かったですけど、グリーンに載っても10メートルとか距離が残って、やっと2パットで凌いで。良いとも悪いとも言えない感じなんですよ」といまひとつ煮え切らない様子がうかがえる。

 それでも首位とは5打差の3位ということもあり、大会連覇のチャンスを手にする可能性は残されている。「そうですね、今日の倉本さんのようなゴルフをやらないといけないのかな。倉本さんはショットの内容がいいですし、ミスショットをしない。この状況で8アンダーですか・・・、恐ろしい67歳です(笑)。今まで感じたことのないシニアのすごさですよ。どうやったらそうできるんだろう」と首をかしげる。

 本大会でシニアデビューを飾った同伴プレーヤーの片山晋呉にたいしても「ショットのクオリティがすごかったですね。ショットで感動させるプロは少ないですし、今日は晋呉のプレーをみて2回鳥肌が立ちましたよ。自分はあのクオリティーのショットは打てないなと感じさせられました」とリスペクトする。

 それでも藤田のスターツシニアだけでみれば、昨年大会から計90ホールでノーボギー記録を更新中。「あと一日。いつも通り頑張ります」と落ち着いた口調で話し、前を向いた。