レギュラー３１勝を挙げている、大会開催コース地元茨城出身の片山晋呉が５バーディー・１ボギーの６７をマークし７位に着けた。「良くも悪くもないですね。ちょうど中間。今の状態からすると充分なスコアです。いつも通り、です」とホールアウト後も冷静に状況をみている。
レギュラーツアー現役、そして永久シード選手ということもあり、高い注目を集めているが「数字とか優勝とかそういう目標は立てないタイプなんですよ。昔ほど、がっつかないというか悪あがきしなくなったんです。だけど自己分析はします。レギュラーで通用するかどうかとか、それは大人の分別だから、自分ではわかっています」と試合巧者は言葉を選んだ。
今夢中になっていることを聞かれると「世界で発信されているゴルフのコーチングをインスタでチェックする」こと。これまでプレーヤーとして積み上げてきた経験に加え、世界で活躍しているゴルフコーチの目線に興味が湧くという。シニア入りしても、片山の探求心と向上心はとどまることを知らない。
６月１６日に５４歳の誕生日を迎えた藤田寛之は、前年大会覇者として挑んだ第１ラウンドを４バーディー・ノーボギーで終え７位に着けた。「ショットはボロボロ。そんな中でもかみ合わせがうまくいってくれて、なんとなく４アンダーだったという感じでした」と冷や汗をぬぐった。ドライバーショットは右へ流れ、アイアンはダフリ気味で右へと思うようなショットが打てず藤田は苦悩する。
「もう少し安定感のある、希望の持てるゴルフだったらいいんですけどね。去年のように、自分らしいショットがバシバシ決まって、チャンスをものにしたいです」。悔しさもにじみ出るが、昨年大会のスターツシニアだけみればノーボギーを更新中。「もう５４歳ですよ。だけど、この年になっても自分のゴルフを作り上げていきたい」という藤田は軸足をシニアツアーに置き、ゴルフの理想郷を目指し続ける。