ディフェンディングチャンピオン・藤田寛之（５３）は、明日１６日に誕生日を迎え、シニア５年目の年を迎える。「自分がシニア入りした時は、若かったし勢いで乗り切ってきた感じでしたけどね、今は雰囲気もわかってきたので楽しいです」と笑顔を見せる。
藤田にとっては今回のように宮本勝昌や片山晋呉といった現役レギュラーツアー選手の参戦も意識させられる一方で、ベテラン先輩シニアの元気な姿も予断を許さない存在でもある。「選手が試合を楽しんでいるのがシニアツアーだって、自分も楽しみながらやっています。ただバリバリ頑張っている片山、宮本あたりは現役ですからね、それなりの力で上位にくることは予想しています。念願の参戦だった５月の全米プロシニアでは、宮本は実力を発揮しましたしね。（優勝して）もう５年くらい日本に帰ってこないんじゃないかって思うくらい（笑）。先輩方の技術も素晴らしいですし、それはやりながらすごさを感じてきました」と、藤田は年月とともに熟し始めた状況を楽しんでいる。
２０２２年大会ではスターツシニア初出場で初優勝を飾った。完全優勝に加え５４ホール・ノーボギーという成績は、藤田の強さを知らしめるものだった。「去年会場入りするまで絶不調だったのに、練習日に師匠の芹澤さんからアドバイスをもらったことで、魔法をかけてもらって、本当に嬉しい優勝でしたよ。今年はそんな魔法もなくて残念（笑）」と頬を緩ませた。
今季藤田はこれまでレギュラーツアー５戦、Abemaツアー２戦、海外シニア１戦と試合勘を切らさずに挑戦を続けているが「連覇に挑戦できるのは僕だけですからね、そこに向けて一生懸命やりたいです」とモチベーションを高めている。いよいよシニア５年目という中堅世代として、新しい歳のスタートを切る。
尚、第１ラウンドは当初トップスタートを朝９時と予定していたが、雷雲接近の予報が出ているため、スタート時間を１時間早めて朝８時からと変更している。