シニア3勝目に王手がかかっていた6アンダー首位スタートの深堀圭一郎(54)が、最終ラウンドでスコアを伸ばせず、2位と悔しい逆転負け。最終組は同学年の手嶋多一(54)と、シニア初優勝を狙う小山内護(52)との戦いだった。
シニアデビューを飾った思い入れのある大会で、最終ラウンドを首位スタートで飾るという優勝を目指す絶好のポジション。前半からバーディーチャンスにつけられる精度の高いショットをファンに披露していたが、ボールは一筋カップに届かない。8、9番でようやく連続バーディーを奪取し首位をキープしていたが、流れをつかんだ後輩たちが猛チャージをかけ、最終ホールを迎えるころには、あっという間に並ばれてしまった。
優勝か、プレーオフか、全員が固唾をのんで見守った18番グリーン上。深堀の8メートルあるバーディーパットは奇しくもカップに届かず、前組のシニアルーキー、I・J・ジャンに優勝タイトルを明け渡してしまった。
「パッティングがずっと2パットですから。実力です。でも、どこかで早めに取らないと無理だな、と思っていたので。どれも入らないし、打ち切れてないし。どこかで入ってくれれば、楽しみがあったんですけどね。確実に実力不足です」と悔しさをにじませる。それでも名門・箱根カントリー倶楽部でしっかりと戦い切った2日間は、深堀のプレーレベルを数段上げた貴重な時間でもあった。