ホストプロとして、大会に初出場する藤田寛之(53)。今年3月1日付けで大会スポンサーである「ノジマ」は藤田と個人スポンサー契約を結び、日本シニアツアー、レギュラーツアーのみならず、シニア海外メジャーへの挑戦をサポートする。藤田は「ご縁があってスポンサードして頂けて、こうしてシニアツアーでの試合に出させていただける。嬉しいですよ。ホストプロなので、良い成績で終えたいです」と口元を引き締める。
昨年まではこの時期にちょうどレギュラーツアーが重なっていたため、藤田にとって「ノジマチャンピオン杯」は初参加だが、シニアツアーで箱根カントリー倶楽部での試合があることを知っていたので、これまで数回ラウンドには訪れているという。「すごい好きなタイプのコースです。箱根の雰囲気が好きなんですよね。アンジュレーションのあるグリーンは攻めがいがあるし、距離もちょうどいいですし、ゴルフ場のコンディションも良くて」とコースにすっかり魅了されている様子だ。
藤田は3月のレギュラーツアー開幕戦「東建ホームメイトカップ」から始まり、翌週にはシニア開幕戦「金秀シニア沖縄オープン」、続いて「関西オープンゴルフ選手権競技」とすでに連戦シーズンを迎えていて、「今年も数々の試合に出場できそうで、念願だったシニア海外メジャーにもいけます。この年でもいろんな刺激を受けたいですし、おもいっきり楽しみたい」と藤田は目を輝かせている。
これまでレギュラーツアー18勝、シニア2勝を挙げている藤田は、シニアツアー5年目を迎える。シニアツアーデビューした年は、先輩ばかりの中でなかなか居場所がつかめずにいたが、ようやく後輩という新顔も増えてきて、先輩プロとの楽しみ方も味わえるようになってきたようだ。
「なんとなく自分の中でもシニアらしく、っていうのを思っていて。それはなんて言うか、ちょっと楽しみながら、肩の力を抜きながらやっていこうよ、っていう感じ。だけど締めるときは締める。プロとしてのスピリットは忘れないようにしたいです」とシニアの世界観を描いている。「先輩たちが言っていた『シニアの楽しさ』をね、自分なりにわかってきた感じがあって、これからはそれを自分なりに受け継いでいくんですよね」。先輩たちが築き、繋いできたシニアツアー。その中堅年代に差し掛かった藤田が、シニアツアーへの思いを馳せ、充実した表情を浮かべた。
ホストプロとして挑む「ノジマチャンピオン杯」では、藤田がシニアの顔となって大会を盛り上げる。